ピンイン(中国語の発音記号)のまとめ

このページはピンインに関するまとめページです。ピンインに関する様々な情報をまとめてあります。

ピンインとは

中国語の発音を学ぶ時不可欠なのが「ピンイン」と呼ばれるローマ字式の中国語の発音記号です。英語が嫌だから中国語を勉強しようと思ったのにまた英語か!とがっかりする人もいるのですが、中国語の文字は漢字だけ、ひらがなやカタカナに相当するものはまったく存在しませんから、音を知るにはこの発音記号に頼るしかないのです。

ピンインはアルファベットの読み方が英語と違う?!

そこでまずこのピンインの読み方を覚えていくわけですが、同じアルファベットを使っていても英語の読み方とはまったく違います。文字は同じでも中国語の発音記号として使われているわけですから当然です。たとえばxi…どう読むと思いますか?これは日本語の「シ」に近い音になります。「ではqiは?これは日本語の「チ」に近い音です。

ピンインは声調も表す

中国語には声調(四声)と呼ばれるアクセントがあり、ピンインはこの声調(四声)についても表します。たとえば第一人称を意味する「我」の発音はwǒと書きます。するとこのwoがどういう音なのか、上についている逆三角形のような形の声調とは何を意味するのかがわかればwǒという発音がわかり、「我」という漢字の読み方がわかるのです。

このピンイン、なかなか役に立つものだということがわかっていただけたでしょうか?逆に言うならば、ピンインが読めなければ中国語の正確な発音がわからないということになるのです。

ピンインの歴史

ピンイン、中国語では“拼音 pīnyīn”と言いますが、これは漢字の読み方を示すものとして中国で1958年に制定されました。アルファベット・ローマ字で中国語の発音を表すものです。

ピンインは誰に使われているのか

中国では小学校に入学するとこれを使って漢字の読み方を学びます。ただこれを使う時期は1年生から2年生くらいまででその後は漢字だけで学びますから、中国人がみなこのピンインの読み方、使い方を知っているかというとそういうことはありません。大人になるとほとんどの人は忘れてしまい、日本で中国語を教える中国人の先生方も意外にピンインは苦手です。

また、中国以外で簡体字の中国語を学んでいる学習者は、通常このピンインを使っています。

ピンインと注音符号の違い

外国人にとってなくてはならない便利なピンインですが、ピンインが作られた1958年以前はどうやって発音を教えたり学んだりしていたのでしょうか? 実はピンイン以前には注音符号というのがありました。これは古文などから字体の簡単なものを取って表音文字として使うもので、中華民国時代の1918年に正式に制定されました。現在では中国大陸では使われていませんが、台湾では今もこれが用いられており、台湾で中国語を学ぶ人はピンインではなくこの注音符号で学ぶことになります。大陸でも現代漢語詞典や新華字典など定評ある辞書には、ピンインと並んで注音符号が使われています。ただ大陸でこれが読める人はほとんどいないと言われています。

ピンインの種類と一覧

ピンインは全部で50種類あります。アルファベットのaからzまでの26種類のうち、ピンインはvの代わりにüが入った26種類と、声調符号付きの24種類を加えて、50種類になります。以下にピンインの一覧を示します。

a
ā
á
ǎ
à
b
c
d
e
ē
é
ě
è
f
g
h
i
ī
í
ǐ
ì
j
k
l
m
n
o
ō
ó
ǒ
ò
p
q
r
s
t
u
ū
ú
ǔ
ù
ü
ǖ
ǘ
ǚ
ǜ
w
x
y
z

スマホやPCでのピンイン入力方法

スマホやPCでの中国語の入力方法

ピンインによって中国語をキーボード入力することを、ピンイン入力と言います。スマホやPCには最初から中国語キーボードが入っていますが、設定をしないと使えるようになりません。また、Windowsの場合、標準のMSIMEよりもGoogleIMEのほうが使いやすいです。以下では各種中国語入力方法について説明してあります。

声調(四声)付きピンインの入力方法

iPhoneとAndroidでは声調(四声)付きのピンインフォントを入力できますが、PCでは声調符号付きピンインをIMEに辞書登録して使うか、ChineseWriter(2万円~)などのソフトをインストールしないとキーボードから声調符号付きのピンインフォントが入力できません。

(※iPhoneでの入力方法は「iPhoneで中国語入力」のページで、Androidでの入力方法は「Androidで中国語入力」のページで紹介しています。)

そこで、このサイトではPCなどからでも簡単にWeb上で声調符号付きのピンインを入力できるように、「声調符号(四声)付きピンインの入力ツール」を作りました。使い方などはリンク先のページに書いてあります。