中国深圳市のナンバープレートは平均価格164万円!【大気汚染対策】

中国のナンバープレートの高騰

ナンバープレートを取得するために164万円が必要!

「ナンバープレート争奪戦」と題する記事が日本の新聞に載っていました。中国の大都市ではナンバープレートをオークション方式で取得することになっており、今月(2017年12月)の深圳市の平均落札価格が164万円だったという話です。

この価格に驚いたので、中国語の一次情報や実態などをネットでいろいろと調べてみました。

なぜナンバープレートがこんなに高い?!

日本で車を買い、ナンバープレートをつける時にかかるお金は千いくらです。希望ナンバーであっても1万円はかかりません。それが中国の大都市で車を買うと、ナンバープレートはオークションでしか買えずしかも200万円近くするというのです。なぜこんなことが?

大気汚染が招いたナンバープレート騒動

その答えは交通渋滞や大気汚染にあります。大都市で急増した自動車の数を規制するために、1年間に交付するナンバープレートの数を各都市で制限し、オークションや抽選方式で割り当てているというのです。今回の164万円という落札額を出したのは、中国南部の広東省深圳市ですが、2017年に交付するナンバープレートは10万車両分で、そのうち4万車両分をオークションで落札者に割り当てることにしました(6万車両は業務用車両でしょう)。そこで落札価格が年初から上がり続け、とうとう9万元を突破、9万5103元(約164万円)になったというわけです。

深圳とは

ところで深圳とは香港と境界を接する広東省にある都市です。北京、上海、広州市と並ぶ中国4大都市の一つです。中国のいわゆる改革開放政策以前は広東省の一集落に過ぎませんでしたが、経済特区としてインフラが整えられ、地元民より中国各地からの流入人口が圧倒的に多い、一種の人工都市です。

ナンバープレートの高騰は上海や北京でも

ナンバープレートの高騰は深圳だけでなく、上海や北京でも起こっていることですが、車がほしい人は車の代金以外にナンバープレートでも車が1台買えそうなお金が必要だというのですから大変です。ただこうした規制があるので、都市の交通渋滞や大気汚染にしても今程度でとどまっているのだと言えそうです。またオークションで得たお金は行政機関をも潤していることでしょう。

人気のあるナンバープレートの番号はさらに高い

ちなみに888とか666といった中国人の大好きなナンバープレートは以前からとても高く、数十万元(数百万円から千数百万円)出さないと手に入りません。北京のこうしたナンバープレートはたとえこれだけのお金を出しても一般人は手に入らないそうです。

そんなに厳しいなら車をやめれば……

そんなに車を買うのが厳しいなら車なんて持たなければいいのに、と思うのですが、中国の男性が結婚する時必須のものは家と車です。息子のいる親はこの二つを買ってやるために必死でお金を貯めるのです。中国の若い女性たちは一般に車も家もない男性には見向きもしません。彼女たちはきわめて現実的です。もちろん例外はありますが。

子育てに車がなくてはつらい

また車も家もいらないという奇特なお嫁さんを見つけても、子供が生まれると車がなくてはどうにもならないとなるそうです。中国で専業主婦という女性はまれですから、子供が生まれても共働きです。保育園に預けるにも老親に預けるにも朝夕のラッシュ時の電車やバスは辛い、という状況があるのです。かくして上海のような大都会でもオークションで落とせるナンバープレートは数千台分、オークションに応じる人々は十万人を超え、落札率は数パーセントです。しかも車を持っていないとこのオークションには参加できないというのですから過酷です。車を買ったのに運転できない……。

じゃあいっそもっと田舎の省のナンバープレートを買おう、という人もいるようですが、それはそれで不便なことがあるとか。やはり人口に合わせて公共交通網を整備するというという地道なやり方が一番かもしれません。

話題のニュースから中国語を覚えよう

ではこのニュースを題材に中国語文を出しますので、そこから中国語を覚えていきましょう。

ニュースで学ぶ中国語

深圳市の乗用車ナンバープレートの落札値が上半期比で大幅に上昇し、95103元に達した

深圳市小汽车个人车牌平均成交价较上期再度出现大幅攀升,达到了95103元!

Shēnzhèn Shì xiǎoqìchē gèrén chēpái píngjūn chéngjiāo jià jiào shàngqī zàidù chūxiàn dàfú pānshēng,dádào le 95103 yuán!

车牌 chēpái: ナンバープレート