凍頂烏龍茶
Tweet凍頂烏龍茶は台湾を代表する烏龍茶の一つです。
ここでは凍頂という名前の由来、凍頂烏龍茶の特徴、伝説、効能などを紹介します。
目次
- 1. 凍頂烏龍茶とは
- 2. 凍頂烏龍茶の特徴
- 3. 凍頂烏龍茶の伝説と名前の由来
- 4. 凍頂烏龍茶の効能
- 5. 凍頂烏龍茶の保存方法
凍頂烏龍茶とは
凍頂烏龍茶とは、台湾を代表する烏龍茶で「茶中聖品」とも言われています。中国大陸の烏龍茶より発酵度が低く(40%)飲みやすいお茶です。生産量が少ないのできわめて貴重なお茶です。
主な産地は台湾南投県鹿谷郷、海抜700メートルの凍頂山です。南国台湾で海抜700メートルに過ぎないのに「凍頂」とはこれ如何に?いくらなんでもてっぺんが凍ることはないでしょう。実は、元は「崠頂」と言っていたそうでこれは「頂上」という意味。同じ音なので「凍頂」になったのだそうです。
この山は土質が良く、「青心烏龍茶」など良質の茶木がよく茂ります。凍頂山の烏龍茶は「晒青・涼青・揺青・炒青・揉撚・初烘・包揉・複烘・焙火」などの工程を経て作られます。かつては台湾を代表する烏龍茶でしたが、近年はトップの座を「高山烏龍茶」に譲っています。
凍頂烏龍茶の特徴
凍頂烏龍茶は柔らかな芽の一芯二葉(いっしん によう…「芯」とは枝の先端の芽のことでまだ葉は開いていない。この芯とその下に互い違いにある2枚の葉をこう呼ぶ)で作ります。4月下旬から5月にかけて摘まれる春茶と、11から12月上旬に摘まれる冬茶はともに甘く高く評価される茶葉です。
茶葉は深緑色で、固く丸まっていて半球状、灰色の斑点があります。水色(すいしょく…茶湯の色)は緑がかった黄金色。甘く芳醇な味で風味が長く続きます。
凍頂烏龍茶の伝説
凍頂烏龍茶には以下のような伝説があります。
台湾に林鳳池という若者がいました。彼は祖籍が福建で、ある年福建で科挙の試験が行われるというので受けてみたいと思いました。家が貧しかったので親戚たちが募金をして彼にお金を渡し受験させました。その時親戚たちは「福建に行ったら向こうの親戚たちによろしく言っておくれ。俺たちはこの台湾でみんなをいつもなつかしく想っているとな」と言い聞かせました。
こうして地元の期待を背負って受験した林鳳池はみごと科挙に合格し、その数年後台湾に戻る際36株の烏龍茶の苗を持ち帰って南投鹿谷郷の凍頂山に植えました。彼は心をこめて茶を育て、一帯を茶畑にして美味しいお茶を作りました。
その後大陸の朝廷から呼ばれてまた上京する折、彼はこの茶を道光帝(清朝第8代皇帝)に献上しました。皇帝はこの茶の味を愛で、その後この茶は「凍頂烏龍茶」と呼ばれるようになったということです。
凍頂烏龍茶の効能
血液中の脂肪を分解するのでコレステロール値を下げることができます。また抗腫瘍作用やリンパ細胞などの活性化を促進する作用があり、免疫力を高めたりアンチエイジングに効果があります。
凍頂烏龍茶の保存方法
乾燥させて低温保存します。特に夏は冷蔵庫で保存します。