中国語の需要・学ぶメリット・必要性などについて

中国語の需要

中国語の需要

中国語の需要についてですが、社会のいろいろな場所で今中国語が必要とされていることは言うまでもありません。まずは中国語圏からの日本観光、中国と取引のある企業、中国政府と関わりのある地方自治体、日本に定住している中国語圏の人へのバックアップなど…中国語の需要はあらゆる方面に広がっていると言っても過言ではありません。

もう少し細かく見ていきましょう。

・観光……観光地・ホテル・レストラン・交通機関

・中国との取引企業……さまざまな専門分野

・中国と関係のある地方自治体……友好交流・さまざまな催し

・日本定住者へのバックアップ……学校・病院・介護施設・警察・裁判所・刑務所

さらに細かく見ていくと、たとえば観光地のレストランなら

スタッフの中国語応対・メニューの中国語・トイレなどの中国語注意事項……

つまり日本語での会話が必要とされているところならばその中国語訳がすべて必要になりますし、日本人には暗黙の了解事項であっても、中国語での説明が必要になるということもあります。

たとえばよく話題になりますが、トイレの使い方。日本人にとってトイレットペーパーを便器に流すのは当たり前ですが、アジアでこれが当たり前の国はシンガポールだけだと聞いています。台湾でもすべての場所で流せるとは限りません。中国大陸では流さないことが常識です。トイレットペーパーの紙が厚く、下水管が細いので流すと詰まってしまうのです。そこで備え付けの籠に捨てるのがマナーです。

こうしたことから、日本人には思いもよらないことでも中国語で説明する必要が出てくるのです。

観光関係や企業、地方自治体など公共機関同士の交流などで中国語が必要になるのは自明のことですが、近年は学校、病院、介護施設、警察、裁判所、刑務所などでも中国語が必要になっています。

たとえば中国人の子供たちが学齢になってから来日すると、一般には日本の公立学校に入ります。そうした時、中国語のわかる人がしばらく援助してあげないと子供たちは日本語の授業についていけません。また医療ツーリズムなどで日本に検診や治療にやってくる中国人富裕層も増えています。日中両語に堪能な人がいないと患者側も病院側もお手上げです。

さらにはかつて残留孤児・残留日本人と言われた人々が、日本語に不自由なまま要介護の高齢者になり始めています。こうした人々も中国語での交流を必要としています。

短期滞在で日本にいる中国語圏の人々が犯罪を犯すと警察、裁判所、刑務所が中国語を必要とします。

このように中国語の需要は今後増えることはあっても減ることはないでしょう。

中国語学習のメリットや必要性

上記のように中国語を必要とする場はどんどん増えているのですが、日本に滞在または定住する中国人も増えていて、こうした場で活躍する人は中国人が多いのが実情です。彼らは日本で暮らしていますから日本語に堪能な人が多く、日本で中国語を勉強している人より重宝がられます。

では日本人学習者には出番はないかというとそんなことはありません。

たとえば観光の場で考えてみますと、少し前まで中国語で日本の観光地を案内する観光ガイドはほとんど中国人でした。ツアーでやってくる中国人観光客は、安いツアー料金の元を取ろうとするツーリスト(すべて中国の会社)やそこに属する観光ガイドによって不当に高いおみやげを買わされ、日本に行って騙されたという思いを抱いて帰国する人が多いのです。「日本で中国人を騙すのは中国人」は日本に来たことのある中国人の共通認識です。

そこで日本人ガイドならば言葉は下手でも信用できる、という雰囲気が最近生まれ始めています。

またツアー旅行はつまらないから個人で旅行しようという人も増えています。こうした人たちには知的好奇心の旺盛な人が多いので、日本人から丁寧な説明を聞きたいという需要があります。また中国人ガイドは、すべてとは言いませんが日本に関する説明にウソが多く、中国人観光客の質が上がっていけばいずれ彼らは淘汰されていくでしょう。こうした時が来れば日本をよく知る日本人の出番です。ただし日本人だからといって日本を知っているとは限りません。優秀な中国人は日本人よりはるかに日本についてよく勉強していますから、中国語ガイドをめざすなら、中国語とともに日本についてもよく知る必要があるのは言うまでもありません。

観光以外でも同様で、求められている分野で中国人を超えているならば、言葉の面で中国人に劣っても日本人学習者の出番はあります。

中国語を使う場がどんどん広がっている以上、中国語を学ぶメリットや必要性はおおいにあると言っていいでしょう。

日中異文化について知っていることの大切さ

中国語を学ぶ過程では大切なことが一つあります。それは言葉だけでなく文化の違いを意識して学ばなければならないということです。ぜひ日中二つの文化の似ていて異なる面を意識しながら勉強してください。

たとえば先ほどのトイレットペーパーの話。日中のトイレの違いを知っている人が一人いるだけでトラブルを防ぐことができます。ことばができてもこうした違いをまったく知らなければどうにもなりません。

さらにはボディランゲージの違いや迷信・縁起物の違い。友人関係の濃さの違い、食事の習慣の違い。贈り物はおしゃれなラッピングにこだわるのか、あくまで中身にこだわるのか。日本人の常識は中国人にも通用するのか。車は軽自動車でよいとする感覚を中国人はどう感じるのかなどなど。

言葉を学ぶということは同時にこういうことも学ぶということで、こうしたことを学ばずに言葉だけがうまくなっても、日中交流の現場で力を発揮することは難しいです。