中国のお金(通貨)の単位・お金に関する中国語表現

中国のお金(通貨)の単位

このページでは中国のお金(通貨)の単位と為替レートお金に関する中国語表現、1枚の紙幣で購入できる中国の物価など、中国語学習者が知っておくと役に立つ中国のお金の知識を紹介します。サウンドマークをクリックすると音声が流れます。

中国語の数字の数え方」、「中国語単語」にも関連する中国語表現があります。

中国のお金(通貨)の単位

中国のお金(通貨)の単位は「人民元」です。人民元の一般的な中国語表記は“人民幣 rénmínbì”になります。また、人民元の国際的な略称としては「CNY」と「RMB」が使われています。

元と角と分の関係

中国の基本的な通貨の単位は人民元(元)ですが、元以外にも通貨の補助単位として、角と分があります。

元と角と分の関係は、

1元=10角=100分

となっています。

ただし、この「分」という単位は現在では事実上使われていません。「分」は通貨としてもほぼ流通していません。

中国のお金(通貨)に関する中国語

中国のお金(通貨)の単位の中国語は以下のようになっています。サウンドマークをクリックすると音声が流れます。

中国のお金の単位の中国語
中国語ピンイン発音
yuán
jiǎo
fēn

中国の日常会話では、“元”の代わりに“块 kuài”を、“角”の代わりに“毛 máo”が使われています。

中国のお金の単位の中国語(口語表現)
中国語ピンイン発音
kuài
máo

CNY

CNYとは中国の通貨単位「人民元」を表す略称です。CNがChinaを意味し、Yが“元 yuán”を意味します。主に銀行・FX・両替所などで他の通貨との為替レートとして使われています。

なお、日本の「円」の略称は「JPY」であり、アメリカの「ドル」の略称は「USD」です。

RMB

RMBも「人民元」を意味する略称です。“人民幣 rénmínbì”(人民元)の頭文字をとった略称です。

CNYとRMBの使われ方の違い

CNYが銀行や両替所などの為替レートで使われるのが多いのに対して、RMBは実際に使用する店舗で使われることが多くなっています。

中国の通貨の記号

中国の通貨の記号は、日本と同じ「¥」を使います。ただし、一般に「元」を使うことが多く、日本ほど「¥」は使われていません。

中国の貨幣の種類

中国の紙幣

中国の主な紙幣は100元、50元、20元、10元、5元、1元、5角、2角、1角の9種類になります。最大の紙幣である100元紙幣は偽札が多く、注意が必要です。

100元紙幣

100元紙幣

100元は約1700円。

綺麗なレストランでのランチや、有名な動物園の入園料などが100元程度。

50元紙幣

50元紙幣

50元は約850円。

プリペイド式スマホの通信料が1か月2GBまでのコースで約50元。

20元紙幣

20元紙幣

20元は約340円。

中国のマクドナルドのビッグマックが約20元。外資系の外食の物価は日本とそんなに変わりません。

10元紙幣

10元紙幣

10元は約170円。

ヨーロッパ産の500mlのペットボトルの水がだいたい10元くらい。中国産の水は1~2元程度ですが、安全のためにもできれば水はヨーロッパ産を選びたい。

5元紙幣

5元紙幣

5元は約85円。

北京の地下鉄で5駅程度乗ったときの運賃が約5元。

1元紙幣

1元紙幣

1元は約17円。

マントウ(“馒头 mántou”)と呼ばれる中身のない饅頭が屋台で1個1元程度で売っています。

5角紙幣

5角紙幣

5角は約8.5円。

屋台の餃子が1個あたり5角程度。

2角紙幣

2角紙幣

2角は約3.4円。

レジ袋が2角だったりします。

1角紙幣

1角紙幣

1角は約1.7円。

サンザシ飴という長い棒に6~10個程度の飴が刺してあるお菓子が約1元なので、飴玉1個が約1角。

中国の硬貨

中国の主な硬貨(コイン)は1元、5角、1角の3種類になります。記念コインや5分硬貨、2分硬貨、1分硬貨、などは現在ほとんど流通していません。

1元・5角・1角は、それぞれ紙幣も存在しています。

1元硬貨

1元硬貨

1元は約17円。1元には硬貨と紙幣の両方があります。

5角硬貨

5角硬貨

5角は約8.5円。5角には硬貨と紙幣の両方があります。

1角硬貨

1角硬貨

1角は約1.7円。1角には硬貨と紙幣の両方があります。

人民元への両替について

日本で人民元に両替する場合、通常は銀行か空港で行うことになります。場所にもよりますが、銀行の場合は両替手数料が3~5%程度、空港の場合が5~10%と、銀行で両替するほうがやや得になるようです。また、中国で両替したほうが手数料は若干安くなるようです。

ただし、中国ではATMから偽札が出てくるなんていう話も聞きます。観光客相手の両替屋の呼び込みなども安全とは限りません。中国で両替の必要がある場合、なるべく銀行や空港内の両替所などの比較的安全な場所で両替を行っておくのがいいかと思います。

お金に関する中国語の表現

「人民元」「お金」など、中国のお金(通貨)に関する中国語は以下のようになっています。

お金に関する中国語の表現
日本語中国語ピンイン発音
人民元人民币Rénmínbì
お金qián
通貨货币huòbì
為替汇兑huìduì
為替レート汇率huìlǜ
両替换钱huànqián
日本円日元Rìyuán
米ドル美元Měiyuán

中国「人民元」の為替レート

2017年現在の日本円と人民元の為替レートは、100円=約6元、1元=約17円となっています。中国の為替相場は米国ドルに対してほぼ固定されています。

人民元と主要通貨の為替レート
1元約17円
1元約0.15ドル
1元約0.13ユーロ
1元約1.2香港ドル
1元約4.6台湾ドル
100円約6元
1ドル約6.6元
1ユーロ約7.8元
1香港ドル約0.85元
1台湾ドル約0.2元

「人民元」の為替レートは管理制

人民元は2005年まで米ドルとの固定相場制をとっていましたが、現在は中国人民銀行(中国の中央銀行)が基準値を設定し、その基準値から0.3%は変動可能になるという管理フロート制をとっています。

そのため実質的には固定相場制であり、貿易上有利になるように人民元を不当に安くしているとの批判を各国から受けています。特に米国は「中国は人民元を切り上げるべき」との意見が強くなっています。

日本円と中国元の由来

中国の「元」は旧字体(繁体字)では「圓」と書きますが、これは19世紀にイギリス植民地化の香港で作られていた「圓を単位とする銀貨」が由来となっています。

日本の「円」も旧字体では「圓」と書きますが、これの由来には2つの説があり、中国と同じようにイギリス統治下の香港の銀貨がもとになったという説と、単に硬貨が丸かったから丸を意味する「圓」を使ったという説があります。

春節のお金

春節の飾りのお金

中国の昔の通貨「元宝」の飾り物
中国の昔の通貨「元宝」の飾り物。

中国などでは春節に“元宝 yuánbǎo”という昔のお金を模した物で飾りつけをする習慣があります。写真のような形の銀貨が実際に清朝には流通していました。現在では飾り物のお金として存在しています。

春節のお年玉

中国のお年玉「紅包」
中国のお年玉。

また、春節には中国でも日本と同じでお年玉の習慣があります。このお年玉のことを中国語で“压岁钱 yāsuìqián”と言い、通常、“紅包 hóngbāo”と呼ばれる赤い袋に包まれています。