中国語で中華料理のメニューを読んでみよう!
Tweet日本人の日常生活にも溶け込んでいる中華料理。そのメニューの中国語とそれにまつわるあれこれを料理の写真付きで紹介していきます。
中国語の発音については、「中国語発音講座」のページで詳しく紹介しています。
中国語による食事の挨拶については、中国語で「いただきます」「ごちそうさま」などの食事の挨拶のページで紹介しています。
目次
- 1. 中華料理のメニューの中国語
- 2. 地域別の中華料理の中国語名と読み方
- 3. 料理に関する中国語単語集
- 4. 中華料理を注文するための中国語表現集
中華料理のメニューの中国語
冷盘(前菜)
前菜のことは中国語で“冷盘 lěngpán”(冷たい皿)、“凉菜 liángcài”(冷たい料理)、“拼盘 pīnpán” (盛り合わせ)などと言います。中国人は生の食材は基本食べません。ですからこれらの料理は「冷たい」と言っても要するに「火を通した後冷めた」料理が基本。ただし添え物的につくきゅうりやトマトは生です。こうした前菜は酒のつまみとして、また食欲を高めるために出されます。
萝卜丝(大根の細切りあえ)
“萝卜丝 luóbosī”は、大根を細切りにして塩もみし、火を通したごま油や塩、刻み葱などとあえた前菜。“萝卜”は「大根」、“丝”は「細切り」にしたもの。
皮蛋(ピータン)
アヒルの卵に塩、石灰、木炭、茶の煮出し汁、粘土などを混ぜて塗り、もみ殻をまぶして甕(かめ)に入れ密封、半月から数か月熟成、発酵させたもの。白身は褐色のゼリー状、黄身は緑褐色でネットリしており、刺激臭があって外国人が手を出すには勇気がいります。保存食で1年間保存可能。よく前菜に出されますが、粥料理やお菓子などにも用いられます。高級なものは“松花蛋 sōng huā dàn” と呼ばれます。
拍黄瓜(きゅうりの叩き)
きゅうりを叩いた後、辛味ごまだれなどであえた前菜。
土豆丝(ジャガイモの細切り炒め)
ジャガイモを細切りにして葱やショウガ、ピーマンなどといっしょに炒めた前菜。シャキシャキとした食感を残す程度に火を通します。“土豆”は「ジャガイモ」、“丝”は「細切り」にしたもの。
白切鸡(茹で鶏)
ゆでた鶏肉の前菜。めんどり一羽を、調味料などは使わずショウガと葱、塩だけで茹で(色は白っぽい)、でき上がったものを適当な大きさに切って食べるので「白切鶏」と言います。中華前菜の定番です。ちなみに中国では鶏を雌鶏か雄鶏かで分け、それぞれに合う料理に使います。
炒菜(炒め物)
炒め物のことは中国語で“炒菜”と言います。
宫保鸡丁(鶏肉とカシューナッツの炒め物)
“鸡丁”は「鶏肉のさいの目切り」という意味。「さいの目」とは「サイコロ」のこと。鶏肉をサイコロのように立方体の形に切った炒め料理です。
青椒肉丝(チンジャオロース)
日本でもおなじみの中華炒め物の定番。“青椒”は「ピーマン」、“肉丝”は「肉の細切り」。ピーマンや豚肉などを細切りにして強火で炒めます。
番茄炒蛋(トマトと卵の炒め物)
“番茄”は「トマト」、“蛋”は「卵」。トマトとかき卵の炒め物です。ちなみに「卵」は中国語では一般に「虫などの卵」を意味します。
烧菜(揚げる・炒める・煮る)
中国料理には、油で揚げたり炒めたりした後、調味料を入れてこっくり煮込む料理があり、こうした作り方を中国語で“烧 shāo”と言います。「焼く」という意味ではありません。日本語の「焼く」は中国語では“烤 kǎo”になります。
“烧菜”(「焼」料理)の代表としては“糖醋鲤鱼”や“古老肉”があります。いずれも油で揚げた後、しょうゆや砂糖などで煮込んだ“烧菜”です。
糖醋鲤鱼(鯉の甘辛煮)
鯉を油で揚げた後調味料で甘辛く煮込んだ料理。“糖醋”は「砂糖と酢」という意味です。
古老肉(酢豚)
豚肉に粉をまぶして揚げた後、パイナップルやピーマンを炒め、甘酢あんをからめて作った料理。古くからある料理なので“古老肉”と言うのだそうです。
红烧肉(バラ肉のしょうゆ煮)
脂身のついたばら肉を揚げてからしょうゆ、砂糖、紹興酒で汁がなくなるまで煮詰めて作る料理。“红烧肉”の紅はしょうゆで作る色です。春節のおせち料理としても作られます。
油炸菜(揚げ物)
油で揚げることを中国語で“油炸 yóuzhá”と言います。“炸”を“炸zhà”と4声で読むと「爆発する」という意味になってしまうので要注意です。
炸春卷(揚げ春巻き)
これはいわゆる料理ではなく、点心・おつまみの類になります。正式な中国料理の中で「天ぷら」や「トンカツ」のような純粋な揚げ料理は少なく、主に屋台などでスナック・点心などとして売られています。
烧烤菜(串焼き・バーベキュー)
“烧烤 shāokǎo”は「肉を焼く・あぶる」という意味の中国語です。中国料理の店ではお目にかかりませんが、屋台などではおいしそうな匂いを立てていろいろな食材を串にさしてあぶったものを売っています。 “烤羊肉 kǎo yángròu”(シシカバブー)が代表的な“烧烤”料理です。北京の屋台街ではヒトデやタツノオトシゴなどの串焼きも売っていますが、食べるには勇気がいります。
烤羊肉(シシカバブー)
汤(スープ)
スープのことは中国語で“汤”(湯)と言います。中国人は銭湯の「湯」というのれんを見ると、スープ屋だと思ってしまいます。
酸辣湯(サンラータン)
代表的なスープ料理です。日本では「サンラータン」と呼んでいますが、正しくは「スアンラータン」です。酸っぱくて辛いスープです。
羊肉泡馍(マントウ入り羊肉のスープ)
シルクロードから伝わってきたスープ料理です。羊の肉を煮込んだスープに“馍馍”と呼ばれるマントウのようなものをちぎって入れ一緒に食べます。中国人として初めて芥川賞を取った楊逸(ヤン・イー)が受賞作『時が滲む朝』の中でこのスープについて触れています。“羊肉馍馍”とも言います。
涮羊肉(ヒツジのシャブシャブ)
スープ料理というより鍋料理です。日本のシャブシャブと同じで、たぎった湯に羊肉の薄切りを入れ、サッとすすぐようにして(この動作を“涮”と言います。まさにシャブシャブです)タレにつけて食べます。日本のシャブシャブはガスコンロに湯の入った鍋を置きますが、中国の伝統的な“涮羊肉”は“火锅 huǒguō”と呼ばれる炭火入り煙突のようなものがついた鍋を使います。
面条(麺類)
麺(めん)料理のことは中国語で“面条”と言います。
麺類はより大きなカテゴリーに分けると、“面食 miànshí”という類に入ります。“面食”とは「小麦粉で作る料理の総称」で、麺類のほかにギョーザやシュウマイ、“饼 bǐng”(中華風クレープ)なども意味します。中国の町を歩いていて食堂の前に「面食」という看板があったら「麺か小麦粉スナックの店だな」と思ってください。ちなみに「面食い」とは無関係です。
刀削麺(とうしょうめん)
山西省発祥の麺料理。生地を細長くそいでゆでます。この麺には独特の食感があり美味しいです。最近は日本の中国料理店、特に西安料理の店で食べることができるようになりました。
ところで日本人は「ラーメン」を中国料理だと思ってきましたが、あの独特の味は中国の麺料理の中にはありません。中国人にとって「ラーメン」は典型的な日本料理の一つです。最近日本のラーメンチェーン店が中国に進出して人気を呼んでいますが、日本にあるラーメン屋さんより店構えや雰囲気にやや高級感があります。
点心・小吃(軽食・おやつ・スナック)
「面食」の一種に、 “点心 diǎnxīn” ・“小吃 xiǎochī”がありますが、おやつ・デザート・軽食・スナックなどのことです。
饺子(ギョーザ)
中国人が食べる「ギョーザ」は一般に「水ギョーザ」か「蒸しギョーザ」。ギョーザは主食で、日本人がギョーザをおかずにご飯を食べると「それはギョーザの食べ方ではない」と言われます。握り寿司をおかずにご飯を食べるような感じなのかもしれません。
水饺(水ギョーザ)
ギョーザの皮から作り、中に具を入れて包んでゆでます。具は刻んだ白菜に豚肉などいろいろです。日本人は具の中にニンニクを入れたりしますが、中国人はギョーザを食べながら、生ニンニクを葉ショウガのようにポリポリ食べます。またゆでた後の汁は、ギョーザを食べた後に飲むと消化によいと言われます。蕎麦湯のようですね。
锅贴(焼きギョーザ)
日本人にとってギョーザと言えば焼きギョーザのことですが、中国語ではこれをギョーザとは言わず「鍋貼」と言います。フライパンに貼り付けるようにして焼くからでしょう。
饼(餅・中華クレープ)
小麦粉を薄く丸く伸ばして焼いたり蒸したりした食べ物の総称。ちなみに“饼”とは「餅」のことではありません。日本で「餅」と呼ばれる食品は“年糕 niángāo”と言います。北方では春節にギョーザを食べますが、南方ではこの“年糕”を食べます。この習慣が日本に伝わって「お雑煮」になったのかもしれません。
烧饼(シャオビン)
小麦粉を発酵させて薄く伸ばし、それを巻いてからちぎって丸い形にして焼きます。よく屋台で作りながら売っています。塩、油、卵、ゴマなどの味がミックスして美味しい!
月饼(月餅)
あの甘い月餅も「餅」の仲間です。中秋節に欠かせないお菓子ですが、カロリーが高く、ものによりますが一か月以上保存できます。
馒头(マントウ・蒸しまん)
マントウは日本の漢字で書くと「饅頭」。中華饅頭と言えば、中に小豆餡や肉餡の入ったフワフワした中華風パンのことですが、中国本場のマントウは中に何も入っていません。食感はしっかりしていて微かに甘味があり、日本の中華まんとは似て非なるものです。中華料理をおかずに食べるならご飯より合うかもしれません。日本ではなかなか手に入らないのが残念です。
包子(バオズ・中華まん)
このバオズこそがいわゆる中華まんです。中にいろいろな餡が入っていて、それを包んで食べる中華パンです。餡には甘いのもしょっぱいのもあります。餡=「甘いもの」ではありません。
油条(揚げパン)
朝北京の町を歩いていると、あちこちでこの油条を作って売っているお店を見かけます。店先に椅子や机を出し、そこで出勤前の人が思い思いに油条を食べたり豆乳を飲んだりしています。この油条と豆乳の組み合わせは北京の伝統的な朝ご飯でしたが、最近はパンやコーンフレークに牛乳という人も増えました。
烧卖(シューマイ)
いわゆる「シューマイ」です。具を皮でくるみ蒸して食べます。日本語の「シューマイ」の音は広東語から取っています。
小笼包(ショーロンポー)
小ぶりのバオズで、中に具とともにアツアツのスープが入っています。上海起源の点心で、「ショーロンポー」という日本語の名前も上海語発音から来ています。
馄饨(ワンタン)
肉や野菜を刻んで作った餡を小麦粉で作った皮で包み、ゆでてからスープに入れて食べる料理。日本でもおなじみです。
元宵(元宵団子)
元宵節に食べる団子です。日本の団子のように米粉や白玉粉をお湯で練るのではなく、ざるに粉を入れ餡を核にしてゆすります。すると餡に粉がくっつき、何度もゆすっているうちに丸い形の団子ができあがります。練って作った団子と違って繭のような柔らかさで口の中で溶けていきます。餡にはいろいろありますが黒ゴマの餡が絶品です。
杏仁豆腐(杏仁豆腐)
日本で食べる中華コース料理の最後に必ず現れるデザートですが、中国人はほとんど知りません。また中国では食事の最後にこのような冷たいものを取る習慣もありません。もともとは昔の中国の薬膳料理の一つで、日本では70年代ごろからデザートとして食べるようになったようです。杏の種をすりつぶした白い汁を寒天で固めシロップに浮かべて食べるものですが、今の日本ではアーモンドエッセンスとゼラチン、牛乳、砂糖で作るのが一般的です。
糖葫芦(サンザシの飴)
北京、天津など中国北方の冬限定のお菓子です。サンザシなどの果物に飴をからめて串に6,7個刺したものを道端で売っています。真っ赤なサンザシが透明できらきらした飴に包まれおいしそうなのですが、とても甘く、またとがった串が喉を突っつきそうで怖いです。
外来の食べ物
麦当劳(マクドナルド)
日本のマクドナルドに比べると、やや高級感のあるファストフード店です。
肯德基(ケンタッキー)
マクドナルドと並んで中国の町でよく見かける外来のファーストフード店。
星巴克咖啡(スターバックス)
スタバが中国に進出したことで中国のコーヒーの味が本格化した、と勝手に推測しています。スタバ以前の中国の喫茶店のコーヒーは砂糖入りインスタントコーヒーで、とても甘ったるかった記憶があります。
匹萨饼(ピザ)
小麦粉を丸く伸ばして作るピザの中国語名は、「ピザ」という音を表す“匹萨”の後ろに“饼"がつき、ピザという名前の餅(ビン)だ、という意味になっています。
寿司(寿司)
寿司はこのまま中国語読みで流通しています。冷たいものは基本口にしなかった中国人が今や、寿司や刺身を食べるようになっています。
居酒屋(居酒屋)
日本風居酒屋は人気があり、日本語の「居酒屋」が中国語読みでそのまま通じます。店のインテリアや店員さんの作務衣姿なども日本とそっくりだったりします。ただ日本人からすると「似ているけどやはり違う」と感じます。
奇巧(キットカット)
ネスレのお菓子キットカットは奇巧とネーミングされていますが、この漢字どちらも良い意味です。「奇」は「奇妙」の「奇」ではなく、「珍しく貴重だ」という意味です。「巧」は技術が優れている、という意味です。
百奇(ポッキー)
グリコのお菓子ポッキーは百奇と訳されています。「奇」という優れものが100もあるわけですからおめでたい意味を持つネーミング、これを食べると頭が良い子に育ちそうです。日本のお菓子は人気があり、日本とそっくりだけど少し違うパッケージで売られています。
饮料(飲み物)
水(水・お湯)
中国語の水は日本語と違って温度による違いがありません。冷水でもお湯でも「水」と言います。
开水(熱湯)
こちらはお湯はお湯でも熱湯のことです。
茶(お茶)
中国では北方はジャスミン茶、南方は緑茶やウーロン茶を飲みます。北方でジャスミン茶を飲むのは、北はお茶を生産できず、南から時間をかけて運んだために品質が落ち、そのため香りづけをしたのだそうです。
酒(お酒)
醸造酒と蒸留酒があります。醸造酒の代表に紹興酒があり、蒸留酒にはマオタイ酒などがあります。マオタイはアルコール度が高く50度前後です。中国の宴席での乾杯は一般にこの蒸留酒です。
啤酒(ビール)
中国の代表的なビールに青島ビールや燕京ビールがあります。日本ではビールはギンギンに冷やして飲むのが一般的ですが、中国にこのような習慣はなく常温で飲むことが多いです。これは食は暖かいものを、という中国の中医学的な考え方や伝統的な食習慣から来ています。
茅台酒(白酒)
貴州の茅台鎮で作られる蒸留酒。無色透明で「白酒(バイチュー)」とも呼ばれます。周恩来が好きだったとかで国賓をもてなす時などに使われてきました。賄賂用にも使われ一時値段が高騰しましたが、近年の腐敗(賄賂などを意味する)撲滅運動でマオタイ人気は下火になりました。アルコール度は50度前後です。以前中国人からお土産にもらったものは60度でした。
绍兴酒(紹興酒)
中国の浙江省紹興で作られる醸造酒で、アルコール度は14~18度。長く熟成させたものを「老酒(ラオチュー)」と言います。
豆浆(豆乳)
北京で朝食に油条と一緒によく飲まれています。栄養はありますが、独特のくせがあり好き嫌いが分かれる飲み物です。
地域別の中華料理の中国語名と読み方
四大中華料理
中国の四大料理と言えば一般に北京・上海・広東・四川料理を指します。
北京料理
北方料理を基礎に各地方料理を吸収してできた料理。また長く王朝朝廷が置かれていたことから、宮廷料理の影響も残っています。
北京ダック
日本では超高級料理としておなじみの北京ダック。中国では北京ダック専門の有名料理店でコースで食べるとそれなりの値段ですが、お土産などとして売られているものはそんなに高くはありません。場所にもよりますが、一羽100元~200元といったところでしょうか。
この料理はアヒルをこんがり焼いてその皮の部分だけを食べます。小麦粉で作った薄い皮にネギや甘みそといっしょに包んで食べるのですが、パリパリしたアヒルの皮・ネギ・甘みそ・小麦粉のもっちりした皮のハーモニーが絶妙で、日本で大人気を博したのでしょう。伝統的な日本料理にはない味です。
涮羊肉(羊のしゃぶしゃぶ)
調理法別のところでも取り上げた涮羊肉ですが、これも北京料理の一つです。
四川料理
四川料理は辛くて有名です。辛さには2種類あり、“辣là”はピリピリする辛さ、“麻má”はしびれるような辛さです。
麻婆豆腐(麻婆豆腐)
“辣”と“麻”両方の辛味を持つ料理です。豆腐、豚肉、ネギ、唐辛子や花椒など調味料が材料ですが、唐辛子が“辣”味を、花椒が“麻”味を作り出します。日本でも今や家庭料理の定番ですが、日本の麻婆豆腐と中国の麻婆豆腐とでは味がかなり違います。日本の麻婆豆腐は、四川省出身の料理人が料理番組などを通して70年代から伝え、普及していきました。麻婆という名前はこの料理を考案した女性の顔にあばた(天然痘にかかると顔にぼつぼつとくぼみが残ってしまう。これを昔は「あばた」と言った)があったことからこう名付けられたと言われます。中国語であばたは“麻”と言います。
担担面(担担麺)
四川省の有名な麺料理。元は天秤棒で担いで売ったことからこう名付けられたと言われます。炒めた肉そぼろをかけた辛味のある麺です。中国では十大麺の一つに選ばれ、人気の高い麺料理です。
回锅肉(回鍋肉)
豚肉と蒜苗を炒めて豆板醤を絡めた料理。日本では蒜苗の代わりにキャベツとピーマンを使い、辛味もマイルドです。麻婆豆腐と同じく、四川省出身の料理人によって日本に伝えられました。
宫保鸡丁(鶏肉とピーナッツの炒め物)
上の方の料理方法別の場所でも取り上げた宫保鸡丁ですが、これも四川料理の一つです。
広東料理
広東料理は「さっぱりしているが味は薄すぎず、煮込みすぎてはいないが生っぽくはなく、油が使われているがくどくなく」、要するに絶妙なところをついたすばらしい味と言われています。日本の中華街を含め、世界のチャイナタウンの中国料理は広東料理が主になっています。
叉烧(チャーシュー・焼き豚)
代表的な広東料理です。豚肉や鶏肉などをしょうゆ、塩、砂糖、酒などを入れて煮込んだ後あぶって作ります。要するに「焼き豚」です。中国の焼き豚は食紅を使って赤く色づけします。日本人的には自然な色の方がいいのにと思うのですが、あの赤が中国人好みなのでしょう。
鱼翅羹(フカヒレのスープ)
フカヒレを使ったとろりとしたスープのことです。最近アメリカの学者がフカヒレには神経毒が入っていて、これを摂取しているとアルツハイマー型痴ほう症になる恐れがあると発表して話題になりました。コラーゲンもたっぷり入っていて女性が喜ぶおいしいスープなのですが、この研究が正しいならあきらめるしかありません。まだ確実とは言えないようですが……。
古老肉(酢豚)
上の方の料理方法別の場所でも取り上げた酢豚も、広東料理の一つです。
上海料理
海に近いので海鮮料理や甘めの味つけ、西洋料理の影響などを特徴とします。
八宝菜(八宝菜)
豚肉、魚介類、キノコ、タケノコ、白菜、青梗菜などいろいろな食材を炒め、スープで少し煮込んで最後に片栗粉でとろみをつけます。これをごはんに乗せると「中華丼」になります。
清蒸大闸蟹(上海蟹)
上海ガニの蒸し煮。蒸したカニを酢醤油などにつけて食べます。“大闸蟹”とは「上海ガニ」のこと。“清蒸”とは「蒸し煮」のことで、魚にはよくこの調理法を使います。ところで有名な上海ガニですが、中国でこう言ってもたぶん通じません。“大闸蟹”と言います。これは上海近郊の川や湖で捕れます。食べる部分はカニ肉ではなく、いわゆるカニみそのところです。シーズンは晩秋から冬です。
小笼包(小籠包)
上の方の調理方法別でも取り上げた小籠包も代表的な上海料理として知られています。
料理に関する中国語単語集
ここでは調理や食器などの料理に関する中国語単語のうち、よく使うものを紹介します。
日本語 | 中国語 | ピンイン | 発音 |
---|---|---|---|
料理 | 菜 | cài | |
料理する | 烹调 | pēngtiáo | |
食べる | 吃 | chī | |
飲む | 喝 | hē | |
ご飯 | 饭 | fàn | |
酒 | 酒 | jiǔ | |
焼く | 烤 | kǎo | |
煮る | 煮 | zhǔ | |
茹でる | 焯 | chāo | |
炒める | 炒 | chǎo | |
蒸す | 蒸 | zhēng | |
揚げる | 炸 | zhá | |
食器 | 餐具 | cānjù | |
箸 | 筷子 | kuàizi | |
スプーン | 匙子 | chízi | |
フォーク | 叉子 | chāzi | |
ナイフ | 刀子 | dāozi | |
大皿 | 盘子 | pánzi | |
小皿 | 碟子 | diézi | |
お椀 | 碗 | wǎn | |
食卓 | 餐桌 | cān zhuō | |
キッチン | 厨房 | chúfáng |