中国語で「わかりました」「了解」などの表現集
Tweet中国語の「わかりました」には、何か説明を受けその内容がわかった時に言う「わかりました」や、「了解」という意味の分かりましたなど、場面や状況によっていろいろあります。ここではその使い分けなどについて説明します。
中国語の発音については、「中国語発音講座」のページで詳しく紹介しています。
目次
中国語の「わかりました」は“明白了”
中国語の「わかりました」は“明白了 míngbai le”です。わからない状態が明白になった、はっきりした→わかったということです。たとえば説明がよくわからず“不明白”と言ったあと、はっきりした説明を受けわかったならば“明白了”と言います。「理解しました」という意味の「わかりました」です。
「了解しました」の中国語は“知道了”
日本語の「わかりました」の意味はいろいろあります。「了解しました・承知しました」という意味で使う「わかりました」は“知道了 zhīdào le”と言います。「先生のお話はよく聞きなさい」というお母さんのお説教に対する「わかった」は“知道了”です。情報として知ったということです。道を尋ねてその説明を聞き、よくわからないのがわかったならば“明白了”で、「あなたの行きたい場所はこのビルの隣ですよ」という情報を承知した、情報についてわかったと言いたいならば“知道了”です。
敬語的な「わかりました」と敬語感覚のない「わかった」
この“知道了”と似た言葉が“好的 hǎo de”です。情報としてわかった時に使います。両方とも「この道まっすぐ行って右ですよ」と言われて「わかりました」という返事に使えるのですが使い分けがあります。“知道了”にはある種の敬語感覚があり、“好的”にはそれがありません。ですから目上の人への返事として、また改まった場などでは “知道了”を使い、友人どうしなどの場合のみ“好的”を使います。「わかった、わかった」的な語感です。そういえば中国のギャング映画に“知道了”はよく出てきます。親分が子分に何かを命じます。そうすると子分は厳粛なおももちで“知道了!”と言います。「へい、承知しやした!」という感じが画面から伝わってきます。ここで“好的”を使ったら場合によってはブン殴られるのでしょう。
深ーいことがわかったときの表現
情報系ではなくもっと深ーいことがわかったら“懂了 dǒng le”です。“我才懂了爱 Wǒ cái dǒng le ài”(私はやっと愛というものがわかった)などと使います。深く本質的なことを理解した時などに使います。小学校で先生が授業の内容をコンコンと説明したあと「わかりましたか?」と聞くと子供たちが大きな声で「わかりました」と言いますが、これは“明白了”か “懂了”です。先生が“明白了吗?”と聞けば“明白了”と答え、“懂了吗?”と聞けば“懂了”と答えます。“明白了”はわからないことがわかった、はっきりしたという意味の「わかりました」で、“懂了”はちゃんと理解したという意味の「わかりました」です。この時、情報了解系の“知道了”は使いません。ただし「明日遠足だから校庭に8時集合ですよ」と先生に言われたら“知道了”(その情報、承知した→わかりました)と答えます。また先生が使うこの“懂了吗?”(わかった?)は、逆に子供や目下の人が目上の人に使うと失礼になります。本質的で、生き方の道理のようなものを理解しているかどうかを聞く時などに使いますので、“懂了吗?”を使うと、そうした最低限のこと、あんたわかってんのかい?のようなニュアンスが出てきてしまうのです。道案内をした後、わかったかなあと心配だったら“明白了吗?”(わかりましたか?)を使いましょう。
中国語の「わかりました」のまとめ
ここで中国語の「わかりました」をまとめると、
“懂了”→本質的なことを理解した
“明白了”→わからないことがはっきりした
“知道了”→情報を知った
となります。
頼まれごとに対する「わかりました、OKです」
たのまれごとを受けて「わかりました、OKです」は“可以 kěyǐ”(いいですよ)、“行 xíng”(OKです)を使います。
この“行 xíng”、簡単そうで日本人には難しい発音です。魔のngです。うっかりするとxinになってしまい、声調がずれると“心 xīn”や“信 xìn”(手紙・信じる)に聞こえます。舌の奥と軟口蓋を接触させるng、言えているかどうか発音コーナーを読んで確認してみてください。
中国語の発音については、「中国語発音講座」のページで詳しくまとめてあります。