中国語で「どういたしまして」 前提によって変わる表現
日本語の「どういたしまして」は
ありがとう!→どういたしまして!
お世話になりました。→どういたしまして!
ご迷惑かけましたね。→どういたしまして!
などと使います。相手からのお礼やおわびに対して「そんなことはない」とやんわり否定する表現です。中国語の「どういたしまして」も似た場面でこうしたことばを使いますが一つだけではありません。
お礼に対する「どういたしまして」の中国語
“谢谢!”(ありがとう)と言われたら
どういたしまして
どういたしまして
どういたしまして
“别客气!”(遠慮するな)と“不客气”(遠慮しない)を「どういたしまして」の意味で両方使えるというのは不思議ですが、ここでの“不客气”は「遠慮しない」ではなく「遠慮する必要はない」という意味です。
おわびに対する「どういたしまして」の中国語
“对不起”Duìbuqǐ!(ごめんなさい)とか“真不好意思!”Zhēn bù hǎoyìsi!(本当に申し訳ない)などと言われた時も
どういたしまして
どういたしまして
の両方が使えます。“不谢”は「感謝するにはおよびません」という意味ですからここでは使えません。
ほめことばに対する「いえいえ」「とんでもない」の中国語
“你汉语说得真好!”Nǐ hànyǔ shuōde zhēn hǎo!(あなたの中国語お上手ですねえ)などとほめられたら
いえいえ、どういたしまして
いえいえ、どういたしまして
とまず言い、そのあと“还差得远呢”hái chàde yuǎn ne(まだまだです)とか“马马虎虎”mǎ mǎ hǔ hǔ(いいかげんですよ)などと付け足します。
この“哪里!”や“哪里,哪里!”は言われたことに対して謙虚にへりくだる「どういたしまして」です。
へりくだりの「どういたしまして」にはもう一つ
とんでもない!
というのがあります。こちらは“哪里!”や“哪里,哪里!”に比べると、相手の言ったことばに対してきっぱりと否定している語感があります。「何言ってんのよ!」という感じです。ですから感謝やおわびへの受け答えにも使えます。ただし目上の人には使えません。友人どうしに限っておいた方が無難でしょう。