中国語で「メリー・クリスマス」などクリスマスに関連する表現集

中国語で「メリークリスマス」

中国語で「メリー・クリスマス」

中国語で「メリークリスマス」は、

圣诞快乐!
Shèngdàn kuàile!
メリークリスマス

のように表現します。「ハッピーなクリスマスを!」という意味です。

中国でも近年、都市部に住む若い人を中心にクリスマスを祝うようになりました。特にホテルやレストラン、商店などにとってクリスマスは日本と同様ビッグイベント、かきいれ時です。クリスマスツリーを飾り、サンタクロース姿の店員さんが現れ、レストランではクリスマスディナーがメニューに登場します。中国人にとってクリスマスは近年中国でも盛んになっているバレンタインデーと同様、欧米の匂いのするおしゃれなイベント、町にくり出してショッピングやグルメ、映画を見るなどして過ごす楽しい行事という位置づけです。

中国でクリスマスに贈るリンゴ“平安果”

中国のクリスマスのリンゴ

中国では最近クリスマスにリンゴを可愛くラップしてプレゼントする習慣が生まれています。このリンゴのことは中国語で、

平安果
píng’ān guǒ
クリスマスのリンゴ

と呼ばれています。

リンゴの皮に“圣诞快乐”などと描かれています。リンゴを育てる過程で文字の部分だけ日光を遮っているのでしょう。これは「リンゴ」の中国語“苹果 píngguǒ”のpíngを、「クリスマスイブ」を意味する“平安夜píng’ānyè”のpíngにかけているわけです。中秋節に月餅を贈る習慣がこうした形で応用されているのかもしれません。それにしても八百屋さんやリンゴ農家は大儲けです。誰が最初に思いついたのでしょうか?

クリスマスに関する中国語表現集

ここではクリスマスに関する言葉を中国語でどう言うのかを集めてみました。

クリスマス

中国語で「クリスマス」のことは以下のように言います。

圣诞节
shèngdànjié
クリスマス

直訳すれば「聖なる誕生日の節句――聖誕節」です。

クリスマスイブ

中国語で「クリスマスイブ」のことは、

平安夜
píng’ānyè
クリスマスイブ

と書きます。

直訳すれば「平穏無事の夜」です。なぜ中国語で「クリスマスイブ」をこう呼ぶのか由来ははっきりしません。ただ「きよしこの夜」というクリスマスの歌は中国語で“平安夜 圣善夜” と言います。英語のSilent night Holy nightの訳ですね。おそらくここから来ているのでしょう。

サンタクロース

中国語で「サンタクロース」のことは、

圣诞老人
shèngdàn lǎorén
サンタクロース

と言います。

日本語は英語をそのまま使っていかにも遠い国からやってきた異国の人という感じですが、中国語はこうしてみな訳します。直訳すれば「クリスマスの老人」です。日本では子供たちの人気者ですが、中国ではクリスマスは家庭の行事ではなく若者の行事ですので、子供たちの中での人気度は日本のように高くはないでしょう。

トナカイ

中国語で「トナカイ」のことは

驯鹿
xùnlù
トナカイ

と表現します。

トナカイは元来北極圏周辺に住む動物だそうです。「トナカイ」という日本語ももともとはアイヌ語から来ているのだそうです。「馴鹿(じゅんろく)」という言い方もあります。これは中国語と同じですね。

プレゼントありがとう

クリスマスプレゼントをもらったときなどに言う、中国語の「プレゼントありがとう」は

谢谢礼物
Xièxie lǐwù
プレゼントありがとう

というフレーズを使います。

中国語は文字通り「プレゼントありがとう」です。動詞+目的語の構造になっています。クリスマスのプレゼントは欧米はもちろん日本の子供たちにとってもなくてはならないものですが、中国の子供たちにこうした習慣は基本ありません。むしろ若いカップルの間でおしゃれな習慣として広まっている感じです。

クリスマスツリー

クリスマスと言えば日本では町中やデパートなどにはクリスマスツリーの飾りつけが置かれます。このクリスマスツリーのことは中国語で

圣诞树
shèngdànshù
クリスマスツリー

と言います。

直訳すると「クリスマスの木」です。中国でも最近はホテルやレストランなどに飾られています。

クリスマスケーキ

圣诞蛋糕
shèngdàn dàngāo
クリスマスケーキ

日本ではクリスマスイブにクリスマスケーキを食べることになっていますが、これは日本独特の習慣のようです。食べるのは24日の夜に限られるので、翌25日には売れ残ったケーキが半値で売られていたりします。それでかつては25歳過ぎて未婚の女性をクリスマスケーキに例えた時代がありました。なぜ日本ではクリスマスイブにケーキを食べるのか、これは今から百年ほど前不二家というお菓子屋さんが考え出したのだという説があります。中国の「平安果」と発想は同じですね。

クリスマスカード

クリスマスカードは中国語で、

圣诞卡
shèngdànkǎ
クリスマスカード

と書きます。“卡”は「カード」です。

中国で紙のクリスマスカードを贈り合う習慣は基本ありません。ただウイチャットなどで音楽や動画付きのカードを贈ることはあります。お祝いの言葉や動画、音声などを選択して送ります。ただしこれも一般には“80后 bālíng hòu”(1980年代生まれ)、“90后jiǔlíng hòu”(1990年代生まれ)の20~30代までの若い世代に限られます。

中国では保守派に嫌われるクリスマス

日本にクリスマスが入ってきたのは明治時代1900年と言われます。バレンタインデーなどと同様、これは商売のチャンス!と考えた商人たちによるものでした。すでに百年以上の歴史があり、なんだか日本では大昔からツリーを飾り、プレゼントをもらい、ケーキやフライドチキンを食べていたような感じで、すっかり庶民に根付いた行事です。

中国でクリスマスはごく一部の人を除けばこの数十年で徐々に入ってきた舶来の行事です。まだまだ欧米の匂いが濃厚です。だからこそ若い世代が「かっこいい!」とこれに飛びつくのでしょう。中国のクリスマスは、都市部に住む豊かな若者たちがかっこいいものとしてその雰囲気を味わい、消費を楽しむものなのです。まだまだ一般家庭に浸透するほど中国化はしていません。だからこそ一部保守派に「文化侵略だ」などと攻撃されるのでしょう。北京大学や清華大学など有名大学の学者たちが「クリスマスボイコット」を呼びかけたと言いますから驚きです。

欧米系の自由や民主などの思想流入を嫌う今の中国、クリスマスの行方や如何に?ただ「平安果」(クリスマスのリンゴ)の流行はこのバタ臭い行事の中国化を感じさせます。おじさんやおばさんたちが「私らもちょこっとクリスマスっちゅうものをやってみようじゃないの」という感じでしょうか?