“共享单车” 中国のシェア自転車
目次
- 1. 世界の先端を行く中国シェア自転車?
- 2. すごく便利な中国のシェア自転車
- 3. シェア自転車の開始時期
- 4. シェア自転車の問題点
- 5. どう解決する?
- 6. 利益をどう確保する?
- 7. 地方や海外にも広がるシェア自転車
- 8. 儲かると直感するや即スタート?
- 9. 公共交通網の未整備が生んだビジネス
- 10. 問題を克服できるかどうか注目
世界の先端を行く中国シェア自転車?
“共享单车 gòngxiǎng dānchē”(シェア自転車)
最近話題の中国のシェア自転車。なんか時代の先端を行っている感じ。いよいよ中国が世界の先端を行くか!というやや羨望のまなざしがニュースの見出しから感じられたのもつかの間、今度はシェア自転車の墓場なんていう画像が流れてきます。いったいどうなっているんでしょうか?
すごく便利な中国のシェア自転車
中国で大流行しているシェア自転車。スマホをかざせばどこからでも乗れ、どこでも乗り捨てられます。デポジットは99~299元と言いますから、日本円で1500円~5000円弱。ただし30分の使用料は0.5~1元。日本円にして8円~16円くらい。これは安い!なにより乗り捨て自由というのが便利!しかもめんどうな手続きは支払いも含めてみなスマホがやってくれます。自転車にはナビゲーターまでついていると言いますから至れり尽くせりです。
シェア自転車の開始時期
中国シェア自転車の2強は“摩拜单车 Móbài dānchē”(Mobike)と“Ofo单车“。どちらも創立者は若いです。Mobikuは35歳、Ofoは25歳。去年の夏、大手投資会社の出資を受けると、あれよあれよという間に大成長。今年の春には李克強首相も賞賛していました。
シェア自転車の問題点
順風満帆に見えたシェア自転車ですが、人気を集めるにしたがって問題点もあらわになってきました。どこでも乗り捨てですから当然通行の邪魔になります。スマホ以外管理する人がいませんから、事故等が起きてもどこが責任を持つのかがわかりません。シェア自転車の墓場というのは、違法駐車自転車が撤去され、空き地に運ばれたものの、そこに大量の撤去自転車が集められ、やがて錆びだらけ、夏草がからまるに任されている様を言ったものです。
どう解決する?
こうなるのは最初から予想できたはず。乗り捨て自由ならその場所をどう確保するか、置き場の土地の管理や権利はどうなっているのか検討しておかないってあり?!と思うのですが、どうもきちんと考えられてはいなかったようで、これから地域政府とも話し合い検討していくようです。
利益をどう確保する?
しかも30分で1元足らずって、いかに物価が安い中国とはいえ、ナビゲーター付き自転車1台にかかっているお金を考えると、どう考えてもわりに合いません。広告をつけようという案も出ていますが…。
地方や海外にも広がるシェア自転車
このビジネスが人気を呼んでいるのを見るやすでに30社以上が参入し、大都市から地方都市にもどんどん広がっているようです。さらには海外でのビジネス展開も図られ、北海道でもすでに上記2強の参入が決まっています。
儲かると直感するや即スタート?
このニュースを聞いて日本人として思うことは二つ。一つは今の中国人らしいということ。儲かる!と直感するや、あれこれ先を検討することなく即スタートする。若い創立者だけでなく彼らより経験豊富そうな投資会社もバンと後押ししちゃうんですね。夢、野心、バクチ勘…このへんのスケールがやたら大きい。このやや前のめり感のあるバクチ、負けてもまた這い上がるんだろうなあ。そのくらいのガッツはありそうです。
公共交通網の未整備が生んだビジネス
もう一つは、中国のネットに書いてあったことですが公共交通網の未整備がこのビジネスを生んだということ。たとえば東京は公共交通網がきわめて整備されています。地下鉄・郊外電車等を使えば点から点までスムーズに移動することができます。中国ではこの点から点までがスムーズではない。あと一駅あれば、という部分で不便なのです。ですからたとえばこの業界が日本に参入しようとしても、観光以外は難しいだろうと思います。しかも道路利用のルールが厳しいですから、乗り捨て自由というこのビジネスの目玉を売り物にはできそうにありません。
問題を克服できるかどうか注目
中国で急速に発展したシェア自転車、上に書いたような問題点をどう克服していくのか注目です。もしうまく解決できれば、公共交通問が未整備の発展途上国で役に立つのではないでしょうか。