鶴 【中国文化】

鶴

鶴は中国で高貴な鳥

は中国語では“仙鹤 xiānhè”とも言いますがこれは「丹頂鶴」のことです。中国において丹頂鶴は姿が美しく、徳高く高貴な存在として中国で扱われており、鳥類としては鳳凰に次ぐナンバー2の存在です。

頤和園の廊下にある鶴の絵
頤和園の廊下にある鶴の絵

長寿のシンボルとしての鶴

丹頂鶴の寿命は30~40年、環境が良いと50~60年生きると言われます。昔人間の寿命はたかだか30~40年でしたから、鶴は長寿のシンボルになりました。

頤和園の鶴の像
頤和園の鶴の像

仙人の乗り物

また鶴は仙人がこれに乗って飛んでいきます。中国の古い絵画にこうした絵がよく描かれています。“寿星驾鹤 shòuxīng jià hè”(寿星が鶴に乗る)という絵です。寿星とは長寿をつかさどる神様で、老人の姿をしています。

丹頂鶴の学名は日本鶴

ところで丹頂鶴の学名は「グルス・ヤポネンシス」、つまり「日本鶴」です。数年前この丹頂鶴を中国の国鳥にしようという動きがあったのですが、学名が日本鶴だということで沙汰やみになったそうです。その後どうなったかはわかりません。国鳥にしたいほど美しい鳥だということはよくわかります。学名が日本鶴だなんてステキ! 日本航空のマークでもありますね。