NHKラジオ「レベルアップ中国語」
このページでは、NHKラジオ「レベルアップ中国語」の番組とテキストについての、レビューと勉強方法を紹介していきます。NHKラジオ「レベルアップ中国語」は、ラジオだけではなく、同名のCDなどが販売されています。
目次
NHKラジオ「レベルアップ中国語」の基本情報
タイトル | レベルアップ中国語 |
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出演者 | 放送期間によって変わります (2017年11月現在の講師は李軼倫) |
放送局 | NHKラジオ第2 |
放送時間 | 月曜日~金曜日 午前10:45~11:00 |
タイトル | NHKラジオ レベルアップ中国語 |
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出版社 | NHK出版 |
ページ数 | 270ページ程度 |
価格 | 972円(税込) |
価格 (電子書籍版) | 929円(税込) |
出版年月日 | 3か月ごと。3月・6月・9月・12月の、各月の中旬。 |
音声と映像 | 雑誌には付いていない。ラジオを聴くかネットで聴くかCDを購入する必要がある。 |
色 | 白黒 |
難易度 | 中級者~ |
ジャンル | フレーズ・文法 |
※テキスト(雑誌)のタイトルは、「NHKラジオ レベルアップ中国語 2017年 10月~12月」のように、年月が入っています。
※現在放送中のものは昨年の再放送のため、CDの入手が困難かもしれません。
音声を聞く方法は4種類あります。
1. ラジオを聴く(再放送含む)……無料
2. インターネットで聴く(放送後1週間まで)……無料
3. CDで聴く……有料
4. 音声ファイルでPC・スマホなどで聴く……有料(NHKのウェブサイトから購入)
テキストを読む方法は2種類あります。
1. 雑誌で読む。
2. 電子書籍で読む。
NHKラジオ「レベルアップ中国語」のテレビ番組の内容紹介
3か月で1コース
3か月で学習者のレベルを総合的に上げるのを目的とした内容になっています。
※2017年の10月~2018年の1月初めまでの3か月コースのものでは、2016年1~3月までの内容+その他の再放送になっています。
「月曜日から金曜日まで毎日15分」もしくは「ネット」
毎日午後10時45分から11時までの15分間の放送で、他の曜日や時間の再放送はありません。ただネットの「NHKラジオ らじる★らじる」でこの番組を放送後1週間以内ならいつでも聞くことができます。
会話編、文法篇、中国・中国文化編
毎週月曜と火曜は会話力アップのための内容、
水曜と木曜は文法力アップのための内容、
金曜日は中国や中国文化への理解を深めるための内容となっています。
3か月全60課
3か月コースは全60課入っていますが、そのうち最初の15課を見ると以下のようになっています。2017年10月の内容は以下のようになっています。
1課:(会話編)立食パーティでの会話
2課:(会話編)自己紹介
3課:(文法篇)「少し」を表す4つの表現
4課:(文法篇)“太”をめぐる4つの表現
5課:(中国と中国文化)友人の家に招かれた時
6課:(会話編)友人宅を訪ねる
7課:(会話編)取引先を訪ねる
8課:(文法篇)“好像”の使い方
9課:(文法篇)推量・推測の表現
10課:(中国と中国文化)ことわざで知る中国の健康事情
11課:(会話編)病気の人を気遣う
12課:(会話編)健康について語る
13課:(文法篇)動作の時間と回数の位置
14課:(文法篇)「~したい」を表す3つの助動詞
15課:(中国と中国文化)転職とボーナス
NHKラジオ「レベルアップ中国語」を使った勉強方法
会話編の学び方
会話編の構成は以下のようになっています。
1.カラの吹出しのある4コマ漫画
2.吹出しに入れるべき男女二人の会話の中国語
3.ポイントとなる表現の例文
4.プラスワンの表現
5.中訳問題
6.発音練習コーナー
つまり絵を見ながら会話の練習をし、そのポイント表現をいろいろ学び、さらにもう少し突っ込んだ表現を学び、これらを利用して中国語訳に挑戦するという流れです。
文法篇の学び方
文法編の構成は以下のようになっています。
1.この日のテーマとなる文法事項についての説明+用例+語句の入れ替え問題
2.空欄のある会話場面に学んだ表現を入れて、正しいルールを確認する
3.中訳問題
中国・中国文化編の学び方
中国・中国文化編の構成は以下のようになっています。
1.テーマのポイントについての説明。たとえば第5課ならば、相手の呼びかけ方、食べ物のもてなしについて、帰る時の表現など
2.「きょうのお題」という欄で、学んだ表現を使って日本語会話を中国語にする
3.さらにつっこんだ細かなポイントについて学ぶ。
講師とアシスタント
中国人講師が日本語で説明し、会話の部分は中国人アシスタントとともに中国語で会話をします。
NHKラジオ「レベルアップ中国語」による学習効果
この「レベルアップ」はかつては「応用編」と呼ばれ、中級者以上が学べる講座でした。かつては小説の朗読、聞き取りなどが多かったのですが、近年はいろいろなタイプの内容を3か月1コースで放送していてとても充実しています。発音など基礎はもう学び終えた人が対象ですから、発音チェックがないことがネックとなるラジオ講座の弱点を気にする必要がなく、毎日15分時間をさけるならば随分力がつくことでしょう。
NHKラジオ「レベルアップ中国語」のおすすめポイント
3か月分の内容が一冊にまとめられていて、会話、文法、中国文化の紹介などについて知りたいところ、日本人が弱いところが網羅されています。1冊千円弱でこの内容はお得の一言です。3か月みっちりやれば得るところは大きいでしょう。発音やリスニングに自信のある人ならテキストだけ買って、自分の弱いところはないか中国語知識に関するチェックをするだけでもそれなりに得るところはあるでしょう。
NHKラジオ「レベルアップ中国語」の残念なところ
よくできているテキストだけに、これだけやっていれば自分はできると思ってしまうところが心配です。日本人は語学知識を学ぶことは得意です。でも知識は知識。言葉は現場で使ってこそなのです。現場で使えるかどうかは声に出しての練習量、それも同じものを繰り返し100回以上練習することで身につきます。目で見て、耳で聞いて、手で書いてもそれが1回だけなら、現場で使えるようにはなりません。2回でも3回でもだめです。100以上なのです。そこに着目したテキスト作りをめざしてほしいなあと思いました。