合格奪取! 中国語検定 3級 トレーニングブック リスニング問題編

合格奪取! 中国語検定 3級 トレーニングブック リスニング問題編

このページは、アスクから出ている『合格奪取! 中国語検定 3級 トレーニングブック リスニング問題編』のレビューページです。

中国語検定試験の3級には、筆記問題とリスニング問題が出題され、両方とも65点以上を取る必要がありますが、この本はそのうちのリスニング問題対策に向いている参考書です。

※中国語検定3級の出題傾向、点数配分、対策などについては「中国語検定3級」のページで詳しく説明してあります。

また、中検とHSKのレベル別の難易度比較などは「中検・HSKなど4種類の検定試験の比較」のページで詳しく説明してあります。中検かHSKのどの級から受けようかと迷っている場合などにお勧めです。

この本の基本情報

タイトル合格奪取! 中国語検定 3級 トレーニングブック リスニング問題編
著者戴 暁旬
出版社アスク
ページ数128ページ
価格1,728円(税込)
出版年月日2015年4月29日(改訂版)
音声有り。CD2枚。
2色刷り
難易度中国語検定3級
ジャンル中検対策のリスニング

※旧版の出版年月は2007年9月26日。

この本の内容紹介

中検3級リスニング問題に沿った問題集。

構成は3つに分かれています。

ステップ1. 会話表現問題

 1-1. A→B…Aの問いを聞いた後その問いに対するBの答えを4択で選びます。

 1-2. A→B→A…AとBの対話を聞いた後、Bの発話に対するAの言葉を4択で選びます。

実際の問題では1-1タイプが5題、1-2タイプが5題出題され合計50点となります。

この問題集では1-1タイプ5題+1-2タイプ5題、計10題を10組、つまり会話表現問題が100題用意されています。

解説は漢字+ピンイン+日本語訳のスクリプトと答える時のヒント、および関連用語がそれぞれに数個ずつついています。

音声CDはそれぞれに1回ずつ流れます。実際の試験では2回ずつ流れますので自分で調整するようになっています。

ステップ2. 内容理解問題

 2-1. 長文会話を聞いた後問いに4択で答えます。

 2-2. 長文論述(要するに会話ではなく、長文の文章)を聞いた後問いに4択で答えます。

実際の問題では2-1タイプが5題、2-2タイプが5題出題され合計50点となります。

この問題集では2-1タイプが5題、2-2タイプが5題が用意されています。

解説は問題文と解答選択肢それぞれの漢字+ピンイン+日本語訳のスクリプトと答える時のヒントが入っています。こちらには関連用語は入っていません。

音声CDはそれぞれに1回ずつ流れます。実際の試験では2回ずつ流れますので自分で調整するようになっています。

ステップ3. 模擬問題が1回分入っています。

解説は、(ステップ1)タイプには、漢字+ピンイン+日本語訳のスクリプトと答える時のヒント、および関連用語、(ステップ2)タイプには、漢字+ピンイン+日本語訳のスクリプトと答える時のヒントが入っています。

音声は本番と同じ形式で、2回ずつ流れます。

上記以外巻末付録があり、ここには2~3文字の常用連語や慣用句、3文字以上の名詞熟語が合計400個ほど入っていますが、これらには音声はついていません。

この本の対象読者

中国語検定3級の受験者。

この本を使った勉強方法

リスニングにまったく自信がなく、ある程度時間のある人

時間に余裕がある人は、最初から順番にやっていき、聞き取れなかったところや間違ったところは繰り返し聞き、最後までやり終えたら、間違った問題をもう一度やるといいでしょう。

知らなかった、あるいはポイントになる単語、熟語、表現はまとめておき、繰り返し声を出して読んでおくと印象に残ります。声を出さないで書いておぼえようとしてもリスニング練習にはなりません。声を出すことで耳から音が入っていくわけです。その際、CD音声と同じ発音になるよう気をつけてください。自分の音も一度録音し、聞き比べてみると発音練習にもなります。

解説にある関連用語や巻末付録の熟語等も一度読んでおきましょう。こうしたまとめは日常生活の中で「よく使われる表現」としてとても貴重です。3級以上の資格試験などでもよく出てきます。

リスニングは割と得意であまり時間のない人

リスニングに自信があったり、聞き取れない単語があっても怖がらないタイプの人は、CDをアイフォンなどに取り込み、通学、通勤時間などを利用して繰り返し聞いていきましょう。気になるところだけ後でテキストに印をつけ読んでおきます。目から入る情報がないだけ聞き取りに集中でき、リスニング練習として効果的です。

この本の学習効果

中国語検定準4級に合格できるレベル(基礎を半年学んだ程度のレベル)の人が上記のような方法で2~3回このテキストをやると、3級のリスニング合格はほぼ間違いないだけでなく、筆記問題にも波及効果が出てくるでしょう。

この本のおすすめポイント

中検3級リスニング問題レベルの内容がほぼ網羅されていて、このテキスト1冊でリスニングの勉強には十分だと思います。

中国語の資格試験は基本的に語彙力試験ですが、このテキストは解説や付録でも補充語彙がたくさん用意されており、この点でもお勧めです。

この本の残念なところ

音声テキストなのに解説の関連用語や巻末付録の語彙集に音がないのが残念です。日本人語学学習者がよくやる「目で見て書いて覚える」という方法はリスニングにはあまり役に立ちません。直接「耳から覚えていく」という方法はかなりインパクトが大きく記憶に残りやすいので、リスニングのテキストであるならこれも音声化してほしいところです。