キクタン中国語会話【入門編】

キクタン中国語会話【入門編】

ここでは『キクタン中国語会話【入門編】』のレビューと、この参考書を使った学習方法について紹介します。キクタン中国語といえば単語帳で有名ですが、この『キクタン中国語会話【入門編】』はキクタンの会話版になります。【入門編】とついている通り、初心者向けの内容になっています。

キクタン中国語シリーズ全体のまとめと比較については、「キクタン中国語シリーズのまとめページ」で扱っています。

『キクタン中国語会話【入門編】』の基本情報

タイトルキクタン中国語会話【入門編】
著者氷野善寛 / 紅粉芳惠 / 海暁芳
出版社アルク
ページ数175ページ
価格2,160円(税込)
出版年月日2017年1月25日
音声有り。CD1枚。
2色刷り
難易度中検4級レベル
ジャンル中国語会話

『キクタン中国語会話【入門編】』の内容紹介

初歩レベルの実用会話が130組260文と関連会話文

中検4級レベルの単語文法を使った、覚えやすく実用的な会話を130組(二人で会話しているので合わせて260文)を挨拶紹介職場街歩き旅行・出張の6場面に分け収録。さらにそれぞれの会話に関連会話文がついています。

発音・文法なども入っている

発音や文法など基礎知識が入っていて、これ一冊である程度の中国語がわかる作りになっています。

本文会話はCDで、関連会話文はダウンロード

130組260文にはCDがついていて、例によってリズミカルな音楽とともに覚えられるようになっています。関連会話の方はCDには入っていませんが、スマホなどにダウンロードして聞くことはできます。

いろいろな言い回しが日本語から引ける

日本語で引くいろいろな言い回しが索引風にまとめられていて、そこにあるページを見れば中国語がわかるようになっています。

チャンツは無し

キクタンといえばリズムに合わせて覚える「チャンツ」が特徴ですが、この中国語会話には「チャンツ」はありません。会話なのでチャンツとは合わないのでしょう。

『キクタン中国語会話【入門編】』の対象読者

中検4級レベルで、旅行や観光、ビジネスで中国に行く人。

『キクタン中国語会話【入門編】』を使った勉強方法

使う人のレベルにもよりますが、中検4級レベル(中国語を週2回1年間学んだレベル)でしたら、CDを聞きながら本文を読む→発音を真似してシャドーイングなどをする→CDの日本語を聞いて中国語を言う練習をする、などの方法で勉強を進めていくといいでしょう。終わったら、音声をスマホなどに入れ、音だけで練習すると力が付きます。関連表現も音声をダウンロードして同じように練習するといいでしょう。

(※参考:「中国語の勉強法」)

『キクタン中国語会話【入門編】』の学習効果

上記の練習をすれば、よく使う表現を身につけることができます。

『キクタン中国語会話【入門編】』のおすすめポイント

初級レベルでオーソドックスな表現から、WeChatやWiFiなど時代に即した表現まで入っていて実用的です。4級以上のレベルの人も自分の会話力のおさらいに使ってみてもいいでしょう。また中検3級受験を考えている人のリスニング対策用にもお勧めです。

『キクタン中国語会話【入門編】』の残念なところ

音声が統一されていない

音声が一部はCD、一部はダウンロード版と分かれているのはなんとも不便。CDの容量に限界があるのでしかたがないのかもしれませんが、もうCDの時代ではないでしょう。用例が本文用例、関連用例ともに実用的、今風で役立つものが多いので、音声を一つにしてもっと暗記しやすくしてほしかった。

焦点はどこ?

全体的に作りに統一感がなく、総合テキストなのか暗記用会話教材なのかはっきりしません。観光用、出張用として総花的に作ったのであるなら、キクタンの方向性とは違うのでは? 暗記のキクタンならそこに徹したら良い会話暗記帳になったのにと残念です。