中検3級問題集2017年版: 第88回~第90回
このページは、光生館から出ている『中検3級問題集2017年版: 第88回~第90回』のレビューページです。
この本の特徴は過去問の解説が充実しており、中検3級を受けるのであればぜひ目を通しておきたい本です。なお、毎年1冊出しているので、本のタイトルが毎年変わっています。
※中国語検定3級の出題傾向、点数配分、対策などについては「中国語検定3級」のページで詳しく説明してあります。
また、中検とHSKのレベル別の難易度比較などは「中検・HSKなど4種類の検定試験の比較」のページで詳しく説明してあります。中検かHSKのどの級から受けようかと迷っている場合などにお勧めです。
目次
『中検3級問題集2017年版』の基本情報
タイトル | 中検3級問題集2017年版: 第88回~第90回 |
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著者 | 中検研究会(編集) |
出版社 | 光生館 |
ページ数 | 182ページ |
価格 | 2,484円(税込) |
出版年月日 | 2017年2月11日 |
音声 | 有り。CD1枚。 |
色 | 白黒 |
難易度 | 中国語検定3級 |
ジャンル | 中検の過去問の解説 |
※中検準4級・4級・3級・2級・「準1級と1級」、の5冊に関して、毎年1冊出ています。そのため、どの本もアマゾンでのレビューなどはほとんどついていませんが、中検対策では昔から定評のある参考書です。
『中検3級問題集2017年版』の内容紹介
このテキストシリーズは、出版1年前の問題と解答解説を翌年に出すという体裁です。
中検の過去問と解説について
1冊につき過去の3回分の試験について、解答と詳細な解説が付いています。
中は1回1回の問題が実際の試験と同じように書かれており、その後に解説が書かれています。
問題と解答は中検のサイトで無料公開されていますのでこの本をわざわざ買う必要はありませんが、この本の一番の特色は解説がきわめて詳細、充実しているところにあります。ただしこれは筆記問題の2番(空欄補充問題)から5番(日文中訳問題)までで、これ以外、リスニング問題は漢字・ピンイン・日訳のスクリプトのみ、筆記の1番(声調の組み合わせ・ピンイン表記問題)は解答(漢字・ピンイン・日訳)のみです。
特に空欄補充問題の解説で、意味の違いや使い分けの解説などが参考になります。
なお、長文リスニングのテーマについては、第88回は「留学生活」、第89回は「サラリーマンの中国語学習」、第90回は「中国農村出身の出稼ぎ労働者の暮らし」となっています。
小辞典について
中検準4級レベル常用語620、中検4級レベル常用語1700に継いで、中検3級レベル常用語が2600集められています。ここまで常用語をきちんと身につければ5000弱ですから、中国語の語彙量としてはかなりのものです。ただし接頭語、接尾語、擬音語、数量詞なども含まれています。
2003年~2016年に行われた計41回の中国語検定試験で使用された重要単語(正解の単語、正解に関連する単語、その他キーワード)には*マークがつけられています。
単語は、漢字 ピンイン 品詞 意味(代表的な意味一つか二つ)の順で、アルファベット順に並んでいます。用例、関連事項、音などは入っていませんので、単語帳として使うにはやや辛いものがあります。
※当サイトの「中国語単語」でも、1200単語が音声と例文付きで入っています。クリックで単語の表示非表示が切り替えられたり、類義語などは画像で紹介していたりもするので、ぜひご覧になってください。
『中検3級問題集2017年版』の対象読者
中国語を習いたての人から上級者まで全学習者を対象としている。
『中検3級問題集2017年版』を使った勉強方法
資格試験を受ける際まずやるべきことは過去問題集をやってみることとその分析です。そういう意味でこうしたテキストは必須です。過去問3回分が入っているので時間のない人でも最低1回分はやるべきです。
実際の試験時間に従って、本番と同じようにやってみると直前練習になります。
『中検3級問題集2017年版』の学習効果
どんな問題が出るか、自分にとって難しすぎるか易しすぎるか、など見通しがつきます。解説部分をしっかり読めば中検3級に必要な知識もある程度身につきます。
『中検3級問題集2017年版』のおすすめポイント
解説が充実しているところです。中検3級受験者という中国語初級者を甘く見ず、本格的な説明に踏み込んでいるものもあります。また逆に初級者が持つ疑問を踏まえて書かれているところもあり、このシリーズの解説は全体的にとても良心的です。
『中検3級問題集2017年版』の残念なところ
受験回ごとの出題文法をまとめたコーナーがあると便利なのにと思います。