キクタン中国語【入門編】中検準4級レベル

キクタン中国語【入門編】中検準4級レベル

ここでは『キクタン中国語【入門編】中検準4級レベル』のレビューと、この中国語単語帳を使った学習方法について紹介します。『キクタン中国語【入門編】』は、キクタン中国語シリーズの最もやさしいレベルで、中国語検定準4級(中検の中で難易度は一番低い)を目指す人のための中国語単語帳です。中検準4級に必要な単語504語が中検の出題傾向に合わせた作りで収められ、さらに中検準4級に必要な基礎情報なども網羅されています。

キクタン中国語シリーズ全体のまとめと比較については、「キクタン中国語シリーズのまとめページ」で扱っています。

『キクタン中国語【入門編】』の基本情報

タイトルキクタン中国語【入門編】中検準4級レベル
著者内田 慶市 / 沈国威 / 氷野善寛 / 紅粉芳惠 / 関西大学中国語教材研究会(編集)
出版社アルク
ページ数160ページ
価格1,944円(税込)
価格
(電子書籍版)
1,458円(税込)
出版年月日2008年5月27日
音声有り。単語部分のみ。CD1枚。(※例文音声は無し)
2色刷り
難易度中国語検定準4級レベル
ジャンル中国語単語帳

『キクタン中国語【入門編】』の内容紹介

一番やさしいレベルの「キクタン中国語」

キクタン中国語の単語帳シリーズには5冊あって、中でも一番やさしいレベルなのがこの本です。キクタン中国語には【入門編】と【初級編】があってややわかりにくいですが、この【入門編】のほうが簡単な単語が収録されています。

「中国語検定準4級」に対応した504単語

『キクタン中国語【入門編】』は暗記用に特化した中国語単語帳です。過去の中国語検定試験準4級レベルの語彙を504単語収録。名詞/形容詞・副詞/動詞/動詞フレーズ/量詞フレーズの5つに分類し、暗記対象単語、日本語の意味、ピンイン、用例(ピンイン・日本語訳付き)を載せています。中国語の単語帳としては504単語は少なめの部類に入りますが、中国語検定準4級に必要なのがその程度(504単語のうち7~8割覚えていれば合格基準点には十分)なので、中検にピッタリ合わせた作りになっています。なお、一つ上のレベルの『キクタン中国語【初級編】』が560単語、2つ上のレベルの『キクタン中国語【初中級編】』が1008単語となっています。

『キクタン中国語【入門編】』と『キクタン中国語【初級編】』の違い

この『キクタン中国語【入門編】』の単語内容が中国語検定準4級に対応しており、『キクタン中国語【初級編】』が中国語検定4級に対応しています。

『キクタン中国語【入門編】』と『キクタン中国語【初級編】』は単語の内容が基本的にかぶっていません。そのため、学習の順序としては【入門編】を学んだら、次に【初級編】を学び、その後【初中級編】を学ぶ……という作りになっています。

覚えてほしいところにチェックシート

キクタン中国語単語帳シリーズはすべてそうですが、暗記してほしい部分――日本語訳、ピンインの一部と用例の中の対象単語の漢字を赤くし、赤いチェックシートで暗記ができているかどうかテストするようになっています。(※電子書籍版は不可能)

中検に出るピンイン問題を意識した情報も

対象単語の関連情報や、ピンインのまぎらわしいところなども単語ごとに書かれています。まぎらわしいピンインの中で正解を選ばせるという問題は中検準4級試験で必ず出題されているので、そこのクリアを重視した作りになっています。

楽しいリズムを使った音声

音声はCDまたはパソコンへのダウンロード方式で、音に工夫がされ、楽しいリズムに乗って覚えるようになっています。音声は中国語、日本語、中国語の順番で入っていて、中国語を聞いて日本語が言えるか、日本語を聞いて中国語が言えるかのテストもできます。

※音声は単語のみで、例文の音声は入っていません。

よく出題される内容が付録的にまとまっている

付録的なものとしては、数字時間お金の数え方カレンダーの日付人称代詞や疑問代詞、またよく使われる常用表現などがコンパクトにまとめられています。これらはいずれも中検準4級に出題されます。

一日8単語、毎日やって2か月で終わる作り

覚えるべき1日8個の単語が2ページにおさめられ、9週間で終わる、つまり毎日やって2か月ほどで終わる作りになっています。

『キクタン中国語【入門編】』の対象読者

中国語検定準4級受験者。HSK1級HSK2級HSK3級受験者。

中国語学習の初心者が最初に買うのに向いている単語帳。キクタン中国語シリーズは収録単語がかぶらないようになっているため、中検3級など上の級を目指す人にも向いている。

『キクタン中国語【入門編】』を使った勉強方法

中国語検定準4級試験にとことん特化した単語帳で、これに沿って毎日きちんと覚えていけば中検準4級に必要な語彙量は身に付くようにできています。まず音を聞き取って意味が分かるようにし、目で覚え、チェックシートを使って手で書き、その他の付録情報も読みます。中検準4級の点数配分は半分がヒアリングなので、音で覚えるのがポイントです。

(※参考:「中国語の勉強法」)

『キクタン中国語【入門編】』による学習効果

上記したような学習をしていけば、全単語とは言えないが必ず一定の単語は身に着きます。7~8割覚えれば中検準4級の合格に必要な語彙数に到達すると思います。

『キクタン中国語【入門編】』のおすすめポイント

中国語検定準4級をめざす人にとっては十分すぎる内容。この単語帳をきちんとやっておけば中国語検定4級もねらえるでしょう。単語帳として至れり尽くせりです。

『キクタン中国語【入門編】』の残念なところ

テキストで音が学べないところ。英語のキクタンにはアプリがありますが、中国語のキクタンにはアプリがありません。キクタン英語のアプリは、スマホやタブレットで使うことができ、画面で聞き、読み、テストすることができます。これに比べると一時代前の単語帳。ただし英語版よりこちらの方が情報はみっちり入っていて、中検準4級というテストに完全に特化されています。

テキストで音が学べないので、この単語帳を使って学習している学生を見ても音声は聞いていません。せっかく面白い音声が入っているのにもったいなですが、音声をアイフォンなどに落とし、それをイヤフォンなどで聞くという手間が面倒なのでしょう。