反語文 【中国語文法】
反語文
反語文とは…言いたいことをその反対の形で表す強調表現の文のことです。たとえば肯定の形で強い否定を、否定の形で強い肯定を表します。
日本語でも会話の中で「こんなに忙しいのにどこに遊びに行く時間があるんだよ?」(ないに決まっているだろ!)とか「彼女のどこが美人?」(美人じゃないに決まっているでしょ!)など、疑問文の形を取りながら、その反対の意味を強く伝えようとする言い方があります。
ただ中国語との違いは日本語は会話の中でこうした言い方を多用せず、むしろストレートで単純な言い方をする方が多いのですが、中国語の会話は反語のオンパレードと言っても過言ではないくらい反語を多用するところです。小説を読んでいて会話に疑問文が出てきたら、その文は反語の可能性が極めて高いのです。日本人の地味な表現に比べて、中国人は舞台の俳優さんのように反語を駆使して会話を楽しむ人が多いと言えるかもしれません。
常用される反語文のパターン(1)当否疑問文を使った反語文
当否疑問文とは、
や などを使った疑問文、あるいはそれらを使わなくても平叙文にイントネーションをかぶせて疑問文にしたもののことです。「不是~吗? Búshìma?」型
訳:
私たちって親友ですよね
訳:
あなた、中国に行ったことあるでしょうが
「难道 ~(吗)? Nándào ma?」型
訳:
まさか忘れたんじゃないでしょうね
訳:
まさかこれが違法だって知らなかったって言うわけ?
常用される反語文のパターン(2)疑問詞疑問文を使った反語文
「谁 shéi」型
訳:
パソコンにパスワードがあるなんて知らなかったよ
「怎么 zěnme」型
訳:
私が知ってるわけないでしょ
「哪里 nǎli」型
訳:
遊びに行く時間なんてあるわけないでしょ
上記したほかにもさまざまな反語文があります。中国語を身につけようと思う時反語表現は不可欠ですが、会話文にしか出てこないのでテキストだけで勉強していてもなかなか身につきません。小説に山ほど出てくる反語文も、生真面目タイプの多い日本人学習者は「?」を見て疑問文だと思いがちです。中国人の発想法は脳内でもう一回りするのです。会話表現に「?」が出てきたら、反語文かなと思う癖をつけるといいかもしれません。
練習問題
反語表現に気をつけて以下の中国語を日本語に訳してください。
問題:
単語:
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