大雪

大雪

大雪たいせつとは二十四節気にじゅうしせっきの1つで冬の3番目の節気です。

このページでは大雪の意味、成り立ち、実際の季節感とのずれ、2018年の大雪の日にちと期間、大雪の七十二候、大雪の食べ物や季節の花などを紹介していきます。

なお、2018年の大雪は12月7日となっています。

大雪とは

大雪

大雪たいせつとは二十四節気にじゅうしせっきの1つで、「雪が盛んに降る頃」を意味します。太陽の位置を表す黄経で255度の時を言い、新暦では12月7日~8日ごろで年によって変わります。

中国で元代(13世紀-14世紀)に書かれた『月令七十二候集解』は「大雪」について「大者、盛也、至此而雪盛矣」(大は盛という意味。この時期になって雪は盛となる)と説明しています。

大雪は二十四節気の1つ

二十四節気とは古代中国で作られた暦で、日本では平安時代から使われています。上の図のように1年を24等分し、それぞれに名前を付けたものです。

二十四節気は太陽の運行に基づいており、1年で最も昼の長い日を夏至げし、1年で最も昼の短い日を冬至とうじ、昼と夜の長さが同じ日を春分しゅんぶん秋分しゅうぶんとし、この4つを春・夏・秋・冬の中心として決めた暦です。この4つの節気は合わせて「二至二分にしにぶん」と呼ばれています。

二十四節気の仕組み

この二至二分が二十四節気を決めるうえでの基準となっています。

立冬はこの秋分と冬至のちょうど中間の日で、暦の上ではこの日から冬が始まります。

冬の節気は立冬りっとう小雪しょうせつ大雪たいせつ冬至とうじ小寒しょうかん大寒だいかんとなっており、大雪は冬の3番目の節気です。

また、立春りっしゅん立夏りっか立秋りっしゅう立冬りっとうの4つを「四立しりゅう」と言い、それぞれ春夏秋冬の始まりの日として重要な節気となっており、二至二分と四立を合わせて「八節はっせつ」と言います。

二十四節気の成立時期
二十四節気の成立時期。殷の頃に二至二分、西周の頃に八節、春秋戦国の頃に二十四節気がそれぞれ成立しました。

2018年の大雪はいつ?

大雪の日にちと期間

二十四節気のそれぞれの節気には、その日1日を意味する場合と、次の節気までの期間を意味する場合があります。

2018年の大雪であれば、以下のようになります。

・日付としての2018年の大雪は12月7日。

・期間としての2018年の大雪は12月7日~12月21日まで。

二十四節気と実際の季節感がずれる理由

二十四節気は「実際の季節感とずれている」と感じることがあります。特に立春(2月上旬)、立夏(5月上旬)、立秋(8月上旬)、立冬(11月上旬)の4つの節気はそれぞれ春夏秋冬の始まりを意味しますが、「春というにはまだ早い」などと感じます。

ここではその「実際の気候とずれる理由」について解説します。

春夏秋冬の決め方

二十四節気

夏至は昼の時間の最も長い日、冬至は昼の時間の最も短い日です。

けれども夏至に最も暑くなり、冬至に最も寒くなるかというとそうではなく、実際にはそれより1~2か月ほど遅れて最も暑い日、最も寒い日がやってきます。

ただし二十四節気はこの「夏至を夏の中心」「冬至を冬の中心」そして「昼と夜の長さが同じ春分・秋分を春の中心と秋の中心」として1年を4等分し、春夏秋冬を決めました。

そのため「立春と言われてもまだまだ寒く、冬と感じる」ということが起こります。

日本と中国との気候の違い

また、二十四節気が作られたのは紀元前の中国黄河流域のため、現在の東京の気候とはややずれがあります。

下の地図の中央左にある洛陽らくようが東周時代の首都で、中原ちゅうげんとはこの周辺一帯を指す言葉です。二十四節気はこの中原で作られたと考えられています。

二十四節気が作られた地域の地図

気候の違いについては以下のグラフを見ながら解説します。

二十四節気が作られた地域の地図

上のグラフは二十四節気が作られた中原ちゅうげん から代表して洛陽を選び、東京と年間の平均最高気温を比べたものです。

グラフの6月あたりを見ると、中国には梅雨と台風がないため暑さのピークが日本よりも1~2か月程度早くなっています。この部分が二十四節気と日本の実際の季節とが最も異なる箇所になります。立夏は5月上旬ですが、中国のグラフでは夏の始まりと言われて納得がいくものの、日本のグラフでは夏はもう少し先と感じます。

日本が1月・2月で気温がほぼ変わらず12月はそれより暖かいのに対し、中国では1月が最も寒く2月より12月の方が冷え込んでいます。これも冬の季節感のずれに繋がっています。

節気には日付と期間の2つの意味がある

また、二十四節気の1つ1つには期間としての意味もあるものの、カレンダーやニュースなどではもっぱら日付としての意味で使われています。このことも二十四節気と日本の実際の季節感がずれる要因となっています。

二十四節気と七十二候

七十二候

「二十四節気」は、古代中国で作られた農事を指導するために作られた暦で、春秋戦国時代(BC.770~BC.221)黄河流域で作られたと言われます。中国では暦として月の運行に基づいた「太陰暦」が使われていましたが、これですと実際の季節とズレが生まれてしまうため、太陽の運行の軌跡を24等分した「二十四節気」や、それをさらに約5日ごとに分割した「七十二候しちじゅうにこう」が作られました。このようにして季節の変化をきめ細かくとらえて農事に生かしたのです。

この「二十四節気」は日本では平安時代に取り入れられました。日本と中国とでは位置も気候も異なり、中国の二十四節気は必ずしもすべてが日本の気候に合うものではありませんでしたが、私たちの生活に根付き、大多数の日本人が農業とは無縁になった現代でもテレビのニュースなどで「今日から立春です」などと使われています。

1年には春夏秋冬4つの季節がありますが、古代中国人はそれをさらに24の「節気」に分けました。1年を24に分けるならそれぞれ約15日、その節気にはまたそれぞれ3つの「候」を設け、3×24で72候、約5日で1つの候としてそれぞれの候にその季節の特徴を表す言葉をつけました。

日本は平安時代からこの二十四節気を暦の中に取り入れましたが、これだけでは日本の気候の説明には足りないので、「雑節」というものを設けました。雑節には、節分・彼岸・八十八夜・入梅・半夏生・土用・二百十日などがあります。

さらに「七十二候」については江戸時代の天文暦学者・渋川春海が日本の気候に合わせて改訂版を出し、その後明治時代に「略本暦」が出てそれまでの「七十二候」を大幅に変えました。現在使われている日本の七十二候はこれが元になっており、上の図に書かれているのもこの七十二候です。

なお2016年に中国の「二十四節気」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。

大雪の七十二候(日本)

閉塞く冬と成る
閉塞く冬と成る。

日本の大雪の七十二候は以下のようになります。

大雪の七十二候
内容時期
初候そらさむふゆ12月7日頃

12月11日頃
次候くまあなこも12月12日頃

12月15日頃
末候鱖魚さけむらがる12月16日頃

12月20日頃

いよいよ冬になったことを実感し、山では熊が冬眠、鮭が産卵のために生まれ故郷の川を遡ってくる季節です。

熊穴に蟄る
熊穴に蟄る。
鱖魚群がる
鱖魚群がる。

大雪の七十二候(中国)

中国の大雪の七十二候はそれぞれ「鶡鴠不鳴」「虎始交」「荔挺出」です。

「鶡鴠(かつたん)という鳥は鳴かず、虎は異性を探し始め、荔挺という薬草も芽を出す」という意味です。

針供養

針供養
針供養。

ちょうど大雪の頃、12月8日は「針供養」の日です。2月8日にやる地域もあり、固定した日があるわけではありません。長年使った縫い針に感謝し、固いものを縫って苦労してくれた恩に報いてこんにゃくや豆腐など軟らかいものに挿し、近くの神社や寺で供養をしてもらいます。江戸時代に始まった習慣です。

江戸の女性たちは、貧しい生活を支えてくれた大切なものが折れたり錆びたりしても捨てられなかったのでしょう。その気持ちを寺社が供養という形で受け止めてくれたのでしょうね。使い捨ての時代になってもまだこの行事は続いています。それにしても日本人の宗教意識というものは(針供養をしてもらう現代女性たちはそれが宗教意識だとは思っていないかもしれませんが)独特です。

冬支度の季節

中国の北方では冬になると白菜などを大量に買って庭の窖(コウ…貯蔵用穴倉のこと)に貯蔵します。きちんと並べて積み上げ、ときどき空気を入れて温度の上昇を防ぎ、冬場の食料とします。窖は簡単な穴の場合もあるし、防空壕のようなしっかりしたものもあって、気温が冷蔵庫の中より低くなる北方の生活の知恵が感じられます。日本ではこういう話を聞いたことがないので、やはりそれだけ温暖なのかもしれません。

雪と豊作

「瑞雪兆豊年」(瑞雪は豊年のきざし)という言葉があります。瑞雪(ずいせつ…降るべきときに降る雪)の次の収穫期は豊作になるという意味です。雪が降れば害虫が生き延びることはなく、春になって雪が解ければ絶好の灌漑用水になり、豊作が期待できるのです。

農作業から遠くなった現代人はこの時期雪が降れば、きれいだな、雪かきが大変だな、明日は電車が止まって遅れるなあなんていうことしか考えませんが、昔の人はほとんどが農民ですから、天候の一つ一つに皆こうして一喜一憂していたのでしょう。

「大雪」の時期は雪が求められた季節でした。

大雪の「旬の食べ物」

柿

柿には様々な種類がありますが、採れる時期は9月~12月ごろ。

リンゴ

リンゴ

リンゴには様々な品種がありますが、11月~1月ごろは様々な品種で旬の時期を迎えます。

ミカン

ミカン

冬の果物と言えばミカン。和歌山、愛媛、静岡などで多く栽培されています。旬の時期は12月~2月ごろ。

ユズ

ユズ

ユズが取れるのは11月~12月。ユズは柑橘類の中でも酸味が強いため、搾って焼き魚に掛けるなど、主に調味料として使われます。

冬至になるとお風呂にユズを浮かべ、柚子湯に入るという習慣があります。

ゆず湯

サツマイモ

サツマイモ

寒くなってくるとサツマイモのおいしい季節になります。10月~1月ごろが旬の時期。スーパーなどで見かけるようになります。

ごぼう

ごぼう

ごぼうの旬の時期は11月~12月ごろで、冬の煮物料理などによく使われます。

大根

大根

大根は品種改良などの結果、一年中見かけるようになりましたが、本来の旬の時期は12月~1月ごろ。大雪の頃よりおいしい大根が出回り始めます。

寒い時期に昔から食べられてる「ふろふき大根」などは冬の季語になっています。

ふろふき大根

また、この時期になるとおでんの具としても親しまれています。

おでん

大雪の「季節の花」

モミジ

モミジ

大雪の頃は各地で紅葉が見られます。見ごろの時期は11月中旬~12月下旬ごろ。

シクラメン

シクラメン

様々な品種のあるシクラメンの開花期は10月~3月ごろ。冬の間は見かけることができます。

サザンカ

サザンカ

サザンカはツバキとよく似た花ですが、サザンカのほうが先に咲きます。開花期は10月上旬~1月下旬ごろ。

ポインセチア

ポインセチア

ポインセチアは11月ごろから開花し、クリスマスのころに出回るため「クリスマスフラワー」とも呼ばれます。開花期は11月~2月。

セイヨウヒイラギ

セイヨウヒイラギ

セイヨウヒイラギが赤い実を付けるのは11月~12月。クリスマスの時期に飾りなどとして出回るため、「クリスマスホーリー」とも呼ばれます。

大雪の関連ページ

大雪の項は以上で終了となりますが、このサイトでは大雪の1つ前の節気「小雪しょうせつ」や、大雪の次の節気「冬至とうじ」、また「二十四節気にじゅうしせっき」や「七十二候しちじゅうにこう」についてもリンク先で詳しく紹介しています。