冬至

冬至

冬至とうじとは二十四節気にじゅうしせっきの1つで冬の4番目の節気です。

このページでは冬至の意味、成り立ち、実際の季節感とのずれ、2018年の冬至の日にちと期間、冬至の七十二候、冬至の食べ物や季節の花などを紹介していきます。

なお、2018年の冬至は12月22日となっています。

冬至とは

冬至

冬至とうじとは二十四節気にじゅうしせっきの1つで、「冬の頂点の時期」を意味します。太陽の位置を表す黄経で270度の時を言い、新暦では12月21日~22日ごろで年によって変わります。冬の中間の節気になります。

冬至は北半球では日が一番短く影が最も長くなる日です。

冬至は二十四節気の1つ

二十四節気とは古代中国で作られた暦で、日本では平安時代から使われています。上の図のように1年を24等分し、それぞれに名前を付けたものです。

二十四節気は太陽の運行に基づいており、1年で最も昼の長い日を夏至げし、1年で最も昼の短い日を冬至とうじ、昼と夜の長さが同じ日を春分しゅんぶん秋分しゅうぶんとし、この4つを春・夏・秋・冬の中心として決めた暦です。この4つの節気は合わせて「二至二分にしにぶん」と呼ばれています。

二十四節気の仕組み

この二至二分が二十四節気を決めるうえでの基準となっています。

立冬はこの秋分と冬至のちょうど中間の日で、暦の上ではこの日から冬が始まります。

冬の節気は立冬りっとう小雪しょうせつ大雪たいせつ冬至とうじ小寒しょうかん大寒だいかんとなっており、冬至は冬の4番目の節気です。

また、立春りっしゅん立夏りっか立秋りっしゅう立冬りっとうの4つを「四立しりゅう」と言い、それぞれ春夏秋冬の始まりの日として重要な節気となっており、二至二分と四立を合わせて「八節はっせつ」と言います。

二十四節気の成立時期
二十四節気の成立時期。殷の頃に二至二分、西周の頃に八節、春秋戦国の頃に二十四節気がそれぞれ成立しました。

2018年の冬至はいつ?

冬至の日にちと期間

二十四節気のそれぞれの節気には、その日1日を意味する場合と、次の節気までの期間を意味する場合があります。

2018年の冬至であれば、以下のようになります。

・日付としての2018年の大雪は12月22日。

・期間としての2018年の大雪は12月22日~2019年1月6日まで。

二十四節気と実際の季節感がずれる理由

二十四節気は「実際の季節感とずれている」と感じることがあります。特に立春(2月上旬)、立夏(5月上旬)、立秋(8月上旬)、立冬(11月上旬)の4つの節気はそれぞれ春夏秋冬の始まりを意味しますが、「春というにはまだ早い」などと感じます。

ここではその「実際の気候とずれる理由」について解説します。

春夏秋冬の決め方

二十四節気

夏至は昼の時間の最も長い日、冬至は昼の時間の最も短い日です。

けれども夏至に最も暑くなり、冬至に最も寒くなるかというとそうではなく、実際にはそれより1~2か月ほど遅れて最も暑い日、最も寒い日がやってきます。

ただし二十四節気はこの「夏至を夏の中心」「冬至を冬の中心」そして「昼と夜の長さが同じ春分・秋分を春の中心と秋の中心」として1年を4等分し、春夏秋冬を決めました。

そのため「立春と言われてもまだまだ寒く、冬と感じる」ということが起こります。

日本と中国との気候の違い

また、二十四節気が作られたのは紀元前の中国黄河流域のため、現在の東京の気候とはややずれがあります。

下の地図の中央左にある洛陽らくようが東周時代の首都で、中原ちゅうげんとはこの周辺一帯を指す言葉です。二十四節気はこの中原で作られたと考えられています。

二十四節気が作られた地域の地図

気候の違いについては以下のグラフを見ながら解説します。

二十四節気が作られた地域の地図

上のグラフは二十四節気が作られた中原ちゅうげん から代表して洛陽を選び、東京と年間の平均最高気温を比べたものです。

グラフの6月あたりを見ると、中国には梅雨と台風がないため暑さのピークが日本よりも1~2か月程度早くなっています。この部分が二十四節気と日本の実際の季節とが最も異なる箇所になります。立夏は5月上旬ですが、中国のグラフでは夏の始まりと言われて納得がいくものの、日本のグラフでは夏はもう少し先と感じます。

日本が1月・2月で気温がほぼ変わらず12月はそれより暖かいのに対し、中国では1月が最も寒く2月より12月の方が冷え込んでいます。これも冬の季節感のずれに繋がっています。

節気には日付と期間の2つの意味がある

また、二十四節気の1つ1つには期間としての意味もあるものの、カレンダーやニュースなどではもっぱら日付としての意味で使われています。このことも二十四節気と日本の実際の季節感がずれる要因となっています。

二十四節気と七十二候

七十二候

「二十四節気」は、古代中国で作られた農事を指導するために作られた暦で、春秋戦国時代(BC.770~BC.221)黄河流域で作られたと言われます。中国では暦として月の運行に基づいた「太陰暦」が使われていましたが、これですと実際の季節とズレが生まれてしまうため、太陽の運行の軌跡を24等分した「二十四節気」や、それをさらに約5日ごとに分割した「七十二候しちじゅうにこう」が作られました。このようにして季節の変化をきめ細かくとらえて農事に生かしたのです。

この「二十四節気」は日本では平安時代に取り入れられました。日本と中国とでは位置も気候も異なり、中国の二十四節気は必ずしもすべてが日本の気候に合うものではありませんでしたが、私たちの生活に根付き、大多数の日本人が農業とは無縁になった現代でもテレビのニュースなどで「今日から立春です」などと使われています。

1年には春夏秋冬4つの季節がありますが、古代中国人はそれをさらに24の「節気」に分けました。1年を24に分けるならそれぞれ約15日、その節気にはまたそれぞれ3つの「候」を設け、3×24で72候、約5日で1つの候としてそれぞれの候にその季節の特徴を表す言葉をつけました。

日本は平安時代からこの二十四節気を暦の中に取り入れましたが、これだけでは日本の気候の説明には足りないので、「雑節」というものを設けました。雑節には、節分・彼岸・八十八夜・入梅・半夏生・土用・二百十日などがあります。

さらに「七十二候」については江戸時代の天文暦学者・渋川春海が日本の気候に合わせて改訂版を出し、その後明治時代に「略本暦」が出てそれまでの「七十二候」を大幅に変えました。現在使われている日本の七十二候はこれが元になっており、上の図に書かれているのもこの七十二候です。

なお2016年に中国の「二十四節気」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。

冬至の七十二候(日本)

雪下麦を出だす
雪下麦を出だす。

日本の冬至の七十二候は以下のようになります。

冬至の三候(七十二候)
内容時期
初候乃東なつかれくさしょう12月21日頃

12月25日頃
次候しかつのつる12月26日頃

12月30日頃
末候雪下せっかむぎだす12月31日頃

1月4日頃

ウツボグサの芽が出てきて、大鹿のツノが落ちて生え変わり、雪の下から麦の芽が出てくる季節です。

ウツボグサは夏になると花が黒っぽくなることから「夏枯草(かごそう)」とも言います。花穂の形が武士が弓矢を入れて背負った「靭(うつぼ)」に似ているところからこう名付けられたと言われます。ウツボグサは薬効があり、ハーブティとしても飲まれています。

ウツボグサ
ウツボグサ。

また大鹿のツノを「麋角(びかく)」と言います。奈良公園の鹿のツノは毎年3月ごろ自然に落ち、また新しいツノが生えてくるそうですが、ここでいう「麋角」は種類の違う鹿なのでしょうか。冬至の候となっています。

冬至の七十二候(中国)

中国の冬至

中国の冬至の七十二候は、それぞれ「蚯蚓結」「麇角解」「水泉動」です。

「土の中のミミズは丸まっており、鹿のツノが落ち、山の中の泉の水は流れ、温もりを持っている」季節です。冬至とは言ってもこの時期はまだ大地が夏の熱を失っておらず、気温もさほど下がってはいません。

冬至節

昔の中国ではこの日は「冬至節」、朝廷では文官武官に休日を与え、民間でも仕事を休みご馳走を食べたり親戚で集まったりして、心身を休めて楽しく過ごす日でした。先祖のお参りをしたり、赤豆の入ったもち米ご飯を食べたりして邪気払いをしました。

また手作りの靴を送る習慣もありました。おじさんおばさんが、甥っ子にトラなど猛獣の刺しゅうを施した靴を、姪たち女の子には花や鳥の刺しゅうを施した靴を贈ったそうです。

柚子湯

ゆず湯

日本では冬至には柚子湯に入る習慣があり、冬至にゆず湯に入れば風邪をひかないと言われています。これは江戸時代から始まった日本独自の習慣で中国にはありません。日本の生活の中に二十四節気が溶け込んでいたことがわかります。

なお、「柚子」という言葉は中国にもあるのですが、これは日本でいう「ユズ」ではなく「ブンタン」や「ザボン」のことを意味します。

年末年始

鏡餅

新暦でお正月をする日本では、冬至のころは大掃除、おおみそか、そしてお正月です。日本人にとってお正月は「歳神様(としがみさま)」を迎える日で、まずは大掃除で年末は始まります。昔は「煤(すす)払い」と言いましたが、薪で煮炊きをしたり囲炉裏に薪をくべたりした時代は天井にさぞ煤がたまったのでしょう。

門松も「歳神様」を迎えるためのものです。今や門松を立てる家などほとんどなくなりましたが、しめ縄飾りだけは多くの家が年末に買い求め門や出入口に飾っています。ほとんどの人はその意味もわからず習慣的にやっていますが、これもやはり「歳神様」を我が家にお迎えするためのものです。歳神様は新年のご来光とともに家々にやってきてくれます。

門松

昔ながらの伝統がどんどん消え、あるいは単なる飾りになって、歳神様の存在も忘れられている現代ですが、このお正月を中国のお正月・春節と比べた場合、まったく異なっていることが一つあります。それは中国の春節がにぎやかなお祭りであるのに比べて、日本のお正月はきわめて厳粛な日だということです。どうしてなのかと考えると、日本の新年はすべてが新しくなる日、ものみな白紙になる日だからでしょう。前の年は12月31日で終わり、時計が12時の鐘を打ったその瞬間から真新しい白紙のページが始まる…という感覚を多くの日本人が今でも持っています。まだ足跡のない純白の雪のような時間を渡されて粛然としない人がいるでしょうか。今年こそはと、新年の数日は誰でも決意するものです。

この真っ白な時間、過去はすべてリセットされ、新しい時間が今から始まるという新年特有の感覚は中国の春節にはありません。これが中国の春節と日本のお正月の決定的な違いです。

冬至の「旬の食べ物」

リンゴ

リンゴ

リンゴには様々な品種がありますが、11月~1月ごろは様々な品種で旬の時期を迎えます。

ミカン

ミカン

冬の果物と言えばミカン。和歌山、愛媛、静岡などで多く栽培されています。旬の時期は12月~2月ごろ。

ユズ

ユズ

ユズが取れるのは11月~12月。ユズは柑橘類の中でも酸味が強いため、搾って焼き魚に掛けるなど、主に調味料として使われます。

冬至になるとお風呂にユズを浮かべ、柚子湯に入るという習慣があります。

ゆず湯

サツマイモ

サツマイモ

寒くなってくるとサツマイモのおいしい季節になります。10月~1月ごろが旬の時期。スーパーなどで見かけるようになります。

ごぼう

ごぼう

ごぼうの旬の時期は11月~12月ごろで、冬の煮物料理などによく使われます。

大根

大根

大根は品種改良などの結果、一年中見かけるようになりましたが、本来の旬の時期は12月~1月ごろ。大雪の頃よりおいしい大根が出回り始めます。

寒い時期に昔から食べられてる「ふろふき大根」などは冬の季語になっています。

ふろふき大根

また、この時期になるとおでんの具としても親しまれています。

おでん

冬至の「季節の花」

シクラメン

シクラメン

様々な品種のあるシクラメンの開花期は10月~3月ごろ。冬の間は見かけることができます。

サザンカ

サザンカ

サザンカはツバキとよく似た花ですが、サザンカのほうが先に咲きます。開花期は10月上旬~1月下旬ごろ。

プリムラ

プリムラ

早春を伝える花と言われるプリムラ。12月~4月ごろに咲きます。

ポインセチア

ポインセチア

ポインセチアは11月ごろから開花し、クリスマスのころに出回るため「クリスマスフラワー」とも呼ばれます。開花期は11月~2月。

セイヨウヒイラギ

セイヨウヒイラギ

セイヨウヒイラギが赤い実を付けるのは11月~12月。クリスマスの時期に飾りなどとして出回るため、「クリスマスホーリー」とも呼ばれます。

冬至の関連ページ

冬至の項は以上で終了となりますが、このサイトでは冬至の1つ前の節気「大雪たいせつ」や、冬至の次の節気「小寒しょうかん」、また「二十四節気にじゅうしせっき」や「七十二候しちじゅうにこう」についてもリンク先で詳しく紹介しています。